松本清張さんの「ゼロの焦点」を読みました。

前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま、新婚一週間で金沢へと旅立った夫、鵜原憲一。
 
妻の禎子は見合い結婚した夫が予定を過ぎても帰京せず、北陸で行方不明になったということを、彼の勤め先から知る。
 
急遽、金沢へ向かう禎子。
 
憲一の後任である本多の協力を得つつ、憲一の行方を追うが、その過程で彼女は夫の隠された「過去」を知ることとなる。。。
 
ようやく手がかりを掴んだのも束の間、自殺として夫の死体が発見される。
 
また、夫の過去の「生活」が分かるにつれ、関係者が次々に殺されてゆく。。。
 
 
戦後、まだ結婚するにおいて、相手のことをよく知らないまま見合い、そして結婚することが、多かった時代。。。
 
調べるうちに、知らなかった夫の「過去」少しづつが明らかなり、やがて事件の真相を知る禎子。

また、日本が占領下にあった時期に、米兵相手に売春行為をしていた女性たち。
 
彼女らの忌まわしい「過去」が事件に関係し、その「過去」を隠そうとしたことが、事件の動機となっていく。。。
 
 
松本清張さんの作品は引きつけられますね。
 
舞台は戦後~ですが、なんか森鴎外や芥川龍之介、太宰治なんかのような近現代の「古典」を読んでるよな感じなんですよね。
 
ちょっと現代社会とは違うんですけど、なにか「懐かしさ」を感じる「描写」があったり、「固有名詞」が出てきたり・・・
 
そういや、映画化もされてましたよね。
 
こっちは未見です。