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バージニア州南西部の田舎町.
小学校5年生で11歳のジェス・アーロンズ(ジョシュ・ハッチャーソン)は決して裕福とは言えない家庭の5人姉弟の真ん中で唯一の男の子として生まれる。

仕事に忙しい父親と姉妹にしか取り合わない母親のもと、家庭では常に窮屈な毎日を送る彼。

一方、学校では姉のボロボロになったお下がりのスニーカーを履いてたことでクラスのいじめっ子からからかわれたり、スクールバスの中では上級生の女の子たちからもいじめられという始末。。。

遂には自分を慕って後を付いて来る妹のメイベルにさえ、うっとうしいと思い始めていた。

そんなジェスの唯一の慰めは、奇妙な生き物や世界を空想し、それをひたすらスケッチブックに描くこと。

そんなある日、隣の家に作家夫婦とその子供のレスリー・バーク(アナソフィア・ロブ)が引っ越してくる。

元々孤独であったジェスと、転向したばかりのレスリーはスクールバスの中で隣に座るなどして会話を始める。

やがて、自由な発想と行動力を持つレスリーに誘われ、2人は家の奥にある森へ向けてかけっこを始める。

森の入口には小川があり、その小川をロープで飛び越えると、ひと気のない森が続いている。

2人は放課後になると毎日のように小川を飛び越え森に入り、やがてその場所を「テラビシア」と名付け、「テラビシア」の王と女王として楽しく過ごしていた。。。

そんな楽しい日々の中、ある日突然の悲劇が2人を襲う。

果たして、2人に降りかかった悲劇とは・・・




ここから、一部ネタバレとなります。


私はこの作品は知りませんでした。

ファンタジーが好きなうちの彼女が借りてきてくれたんですが。

なんでも、おすぎさんも絶賛して、大泣きしたとのこと。


私も観てるうちは「ナルニア国物語」のような、少年少女の異世界での冒険を描いたファンタジー映画だと思いました。

しかし、家庭でも学校でもフラストレーションをため込んだ孤独な少年ジェスは、同じように実は孤独であった転校生の少女レスリーと出会い。

個性的で積極的なレスリーに触発され、ジェスも心を開き、彼の毎日も輝き始める。。。


そこに突然、取り返しのつかない悲劇が起こる。

ジェスは学校の音楽の先生に誘われて、レスリーには告げずに街のナショナル・ギャラリーに向かう。
実はジェスはこの女性教師にほのかな好意を寄せていた。。。

その日、1人で「テラビシア」に向かったレスリーは、ロープが切れたせいで増水していた小川に流されて死んでしまったのだった。

一緒にギャラリーに行こうと誘わなかったことを悔やみ、レスリーの死を受け入れられないジェス。

これは辛い。。。


子供の時には、孤独や悲しみ、反対に友情や秘密の遊びなんて誰しもあったと思います。

それらを一度に失くしたジェス。。。

だが、彼もまた、彼なりに立ち直り、また新たな人生を歩んでいく。。。


彼の喪失感・悲しみ・悔やむ気持ちを考えると、こちらも胸が熱くなってきますが、それを消化させてくれるのは、2人の生き生きとした演技と、「テラビシア」の深い森でした。

この作品は「ファンタジー」というより、楽しいことも厳しいこともある「現実」を直視し、それを乗り越えて成長していくという、正しく「現実」を捉えた作品だったと思います。★★★

それにしても、主演のアナソフィア・ロブ、彼女は可愛いですね。
きっと、売れるんでしょうね。 えっ、もう売れてるか(笑)