イメージ 1

「愛しのローズ・マリー」  以前にレンタルで観たんやけど、この正月にテレビでやってましたよね。
私の好きなファレリー兄弟の作品。


投資信託の仕事をするハル(ジャック・ブラック)は、父親の遺言で外見でしか女性の価値を判断しない。
「女は見た目が命!」がポリシーのメンクイ男。理想はM・ファイファー顔にB・スピアーズの巨乳とヒップだとかほざく、呆れるほどの勘違い男。

だが、自分はチビでデブでギャグ顔の中年に差しかかろうとするモテない独身。
親友のマウリシオにバーでモテモテぶりを自慢するが、実は隣人のセクシー美女ジルにフラレてばかり。

そんなある日、偶然出会った精神治療の大家が、彼に催眠術をかける。
ハルの目には、心の美しい女性は外見も美しく見えるようになってしまう。
そんな折、体重が130キロもある超巨漢の女性ローズマリー(グウィネス・パルトロウ)と出会い、恋に落ちる。
もちろん彼の目にはスタイルバツグンのグウィネスそのままに映るが、実は超巨漢の彼女。
親友のマウリシオはじめ、周囲からは奇異に見られる二人。

果たして二人の恋の行方は・・・・。
そして、ハルの催眠術が解けた時、ハルが選んだ行動は・・・・。


いやぁ、さすがファレリー兄弟の作品。
あの「メリーに首ったけ」や「ふたりの男とひとりの女」も大好きですね。笑わしてくれます。

周囲の目=世間一般での美の評価と、催眠術をかけられたハルの目とのギャップで笑わせます。
美しさの代表取締役社長とも言うべきグウィネスと、体重130キロの超巨漢やけど心の美しい彼女。
ステレオタイプな両極端の女性の美を茶化しながら、またいつものごとく身障者の方をイヤミなくギャグで笑わせるのはさすが。

主演のジャック・ブラックのハイテンション振りもおもろかった。
「ハイ・フィデリティ」でのエラそうな中古レコード店の店員役もよかったけど、この作品での前半のハイテンション振りと、後半の催眠術が解けたあとの演技、ウルッとさせる表情。
宣伝ではグウィネスの美しさ、かわいさをウリにしてた感があったけど、ジャックの演技が食っちゃってますよね。
いいですね~、ジャック。


アメリカ映画は大好きです。
ハリウッドの超大作も好きです。
でも、ファレリー兄弟のように、極端に美人、極端にモテない、極端に変な性格等のキャラの登場人物。
肉体的なハンディキャップをもつ方を普通に登場させての身障者ギャグ。
人種差別とかみんなが避けて通るような話を繰り出す。
バカ映画といえばバカ映画で笑えるけど、ちょっと考えさせ、最後にはハッピーエンドで終わる。

もちろん、「インデペンデンス・デイ」や「アルマゲドン」「パール・ハーバー」といった強くて正しいアメリカ万歳!的な自画自賛のアメリカ映画も多いけど。

でも、こんなファレリー兄弟の作品が生まれるアメリカ映画はやっぱいいですね。★★★★