こんにちは(‐^▽^‐)

 

夏の暑さも過ぎて、いよいよ秋がやってきますね

 

 

 

前回から約二か月…

 

気になるセバスのその後は一体…??(`・ω・´)

 

ピリカが報告をしてくれるみたいですよ

 

 

 

 

実りの季節に

 

 

~セバス、初めての出産~

 

 

 

僕の名前はピリカ

 

 

 

 

最近同居人の秘密(?)を知ってしまった僕だけど、

 

 

 

驚いている暇もなく、忙しい日々を過ごしていた

 

 

 

なぜなら、僕らの生活はセバスのお世話中心に変わっていたからなんだ

 

 

大きいから移動なんかも大変なんだけど、

 

 

特に大変だったのは食事

 

 

いつもは雑食と言っていいほど好き嫌いのないセバスなのに、

食べたいものがころころ変わる

 

 

しかも、いつもよりたくさんの量を食べるようになったから大変だ

 

 

 

ある時は甘いケーキ、ある時は新鮮な魚、ある時は野菜…

 

 

 

そして、食べたらぐうぐう眠っている

 
 

 

一度寝てしまえばしばらく起きないからようやく一休みができる

 

 

 

「ピリカ、お疲れ様」

 

 

セバスの世話でくたくたになった体に、

 

 

メノコの入れてくれたローズティーが染み渡った

 

 

ほっと一息だ

 

 

「セバスって…セバスってどんな風に生まれるんだろう…」

 

 

「えっ?…もしかしてピリカ、ご存じないんですの?」

 

 

「メノコが博識すぎなんだよ」

 

 

 

 

 

メノコによれば、僕たちの世界では、

 

いろんな種族がいていろんな生まれ方をする

 

 

 

男と女の片っぽしかいない種族もいて、

 

セバス達は男しかいない種族らしいんだ

 

 

長いこと旅をしてるけど、そういう種族自体初めて会ったし、

 

 

すっごく気になる!!

 

「メノコ、教えてよ」

 

 

「セバスは…」

 

 

途中でメノコはにっこりすると、秘密です といった

 

 

「きっと自分の目で見たほうがいいですわ!

 

 

私も初めての時は感動しましたし」

 

感動できるものなのか?

 

 

「うーん、…じゃあそうする」

 

 

 

 

 

なんていうか、あんまり気が進まないのはメノコには黙っておこう

 


 

 

 

そしてついに、待ちに待った日がやってきた

 

 

 

僕はいつものようにセバスが食べたいという魚を釣りに行っていた

 

 

風も強くなってきたから帰ろうかとしていた時

 

 

「Bon,Bon~」

 

 

遠くからセバスの大きな声

 

 

 

妊婦(?)ではないセバスの一人が、慌てた様子でこちらへ跳ねてきた

 

「何かあったのかい?」

 

 

 

「Bon!」

 

思わず聞いたけど、そういえば僕はセバス達の言葉がよくわからなかったんだっけ

 

 

セバスも伝わらないことが分かったみたいで、

 

 

すぐに僕の服の端を引っ張り始めた

 

 

「ついて来いってこと?」

 

 

 

「Bon!」

 

小さいセバスを掴むと家へと走り出した

 

 

「Bon~~!!」

 

 

セバスが悲鳴を上げているようだけど、出

 

 

産のほうが気がかりでそれどころじゃないんだって!!

 


 

「ピリカ!」

 

メノコの声が上から聞こえて僕は顔を上げた

 

 

 

ベランダから顔を出している

 

 

セバスも一緒みたいだ

 

「早く!もう始まるみたいですわ」

 

 

急いでベランダに出ると、大きいセバスが跳ねているところだった

 

 

何せ体が大きいから迫力がすごい

 

 

体のほわほわが風やジャンプでめっちゃくっちゃに揺れてる

 

「BonBon~!」

 

 

 

セバスが声を出すと同時に強い風がふいて、

 

セバスのほわほわが一斉に空へと飛んで広がった

 

 

「!!」

 

 

 

そして次の瞬間!

 

「「「「「「「「「「「「「Bon!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」

 

 

空に広がった白いほわほわが…一斉にすごく小さいセバスに変わった!!

 

 

 

数えきれないセバス達が見えたのも一瞬のこと

 

 

 

「「「「「「BonBon~」」」」」」

 

 

 

強い風に吹かれて、あちこちへと散らばっていく

 

「いってらっしゃーい」

 

 

 

メノコがたくさんのベビーセバスに手を振っていた

 

 

急いで振り返ると、妊婦(?)セバスはすっかりいつもの大きさに戻っている

 

さすがにちょっと疲れているようにも見える

 

 

「頑張りましたね、えらいですよ」

 

 

 

「Bon~~~♡」

 

妊婦だったセバスはすっかりいつもの調子でメノコに甘えている

 

 

「ピリカ、どうでしたか?

 

 

タンポポの綿毛みたいじゃありませんこと?」

 

 

「……」

 

 

「まあ♡ 感動しているみたいですわ」

 

違うんだメノコ

 

 

なんていっていいやら…

 

まあ、これで忙しさから解放されるかな…

 

やれやれと部屋の中に入ろうとした僕は、

 

何か柔らかいふさふさしたものに包まれた

 

「?」

 

嫌な予感

 

「Bon~」

 

ふさふさからいつもより大きい声が聞こえた

 

「大変、入り口につまってますわ!!」

 

メノコ、大変なのはそこじゃない

 

「っぷは!!」

 

本当に大変なのは…

 

「Bon…」

 

「Bon~」

「Bon!」

 

妊婦(?)セバスが大量発生してるってことだ!!

 

 

エインセルでは大変なものが実り始めているみたいですねΣ(゚д゚;)

 

ピリカとメノコはしばらく大変そうですが、

 

皆さんはゆったりと秋をお楽しみくださいヾ(@^▽^@)ノ