リック・バンデンハークをリリース
パイレーツがリック・バンデンハークをリリースしました。
海外でプレーすることを容認したため。
日本かなと期待しましたが、韓国の三星ライオンズと契約しています。

そもそも40人枠が満員+正式契約がまだのフランシスコ・リリアーノがいるので、誰か1人を切る必要がありました。
ざっと見渡しても容易く切れる選手は見当たらなくて、海外行き云々を度外視してもバンデンハークという選択は無難なところでしょう。

おそらくバンデンハークはリリーフの枠を争う厳しい春になるところでした。
先発の序列的には、
 A.J.バーネット
 ワンディ・ロドリゲス
 フランシスコ・リリアーノ
 ジェームズ・マクドナルド
 ジェフ・ロックカイル・マクファーソン
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 (ジャスティン・ウィルソン)、(クリス・レルー
 ゲリット・コール
 アンドリュー・オリバーフィル・アーウィンザック・スチュワート
 バンデンハークビン・マザーロ
あたり?
先発させる気があるなら昨シーズン終盤に試してたと思います。
よほどのことがなければ先発5番手までには入れないし、リリーフ争奪戦でも普通にいけば漏れたと思います。
マイナーオプションが無いため、どちらにも入れなければウェーバーを通過しないとパイレーツに残れない。
クリス・レルーもマイナーオプションがありませんが、枠争いではレルーが優勢。
遅かれ早かれ、シーズン前にはDFAされていた可能性が高いです。

バンデンハークはオランダ代表の主力投手(今回のWBCには参加しない)。
速球は最速96~7マイル。
変化球はスライダー、チェンジアップ、カーブを投げるも、いずれのボールもプラスではありません。
基本的にフライ系投手。
パイレーツに来てからスリークォーターに変え、速球は安定して93~96マイルになり、ゴロの割合も劇的に増えました。
AAAではエース級でしたが、終盤に昇格した時のピッチングはあまり印象的でなかったと記憶しています。
打たれた試合も抑えた試合もありましたが。
過去の投稿 を読み返すと、バンデンハーク以上に彼を起用した監督の采配に文句たれてました、私。
ちょっと球が速い投手なんてどこにでもいますからね。
AAAでは通用しても、それ以上では厳しいんだろうと思います。
そしてやはりマイナーオプションが無いことで利便性を欠くことが大きなマイナスで、このままチームに残るならウェーバーを通過して再びAAAで投げてくれるのがベストだったかな。
バンデンハークにしても、メジャーでやれないなら海外でという考えがあったんでしょうし、両者の利害一致というところですかね。


フランシスコ・リリアーノの正式契約が決まらない
バンデンハークを切って席を空けましたが、肝心のリリアーノはいまだに正式契約に至っていません。
これでディスカウントできるなら良いんですけど、契約時にややこしい印象残しちゃうと、今後リリアーノを売る側に回った時に良い評価を得られなくなる可能性もありますからね。
元々懸念材料のある投手なのに、さらに故障を原因に契約がごたつくのはイメージがよろしくない。
しかも利き腕ではなく右腕の怪我なのにまとまらない。


●解せないトレード
クインシー・ラティモアを使い、インディアンズのジーンマー・ゴメスを獲得しました。
ゴメスはシンカーボーラー。
速球は90マイル程度で決め球もなく、ゴロ系であることだけが長所。
肝心のシンカーもよく打たれています。
まだ若いけど伸びしろも小さい。
最近インディアンズからDFAされていました。

ラティモアは2007年ドラフト4巡目。
2011年のBAプロスペクトランキングでパイレーツのBest Power Hitter(ランキングは21位)に選ばれた、小柄ながらパワーポテンシャルのある外野手。
2008年には22位に入っていて、20HR20盗塁のポテンシャルと言われていました。
それ以外の年はランク外です。

ラティモアをトレードするのは構わないのですが、ゴメスを得ることに意味はあるのでしょうか?
実力的に、ジェフ・ロックカイル・マクファーソンを押しのけてローテ入りできる投手ではない。
リリアーノと決裂する場合に備えてデプスを厚くするのなら理解できますが、ゴメスのマイナーオプションはもう切れています。
先発、ブルペンに多数の故障者が出なければ、開幕までにDFAされるでしょう。
同じ境遇のビン・マザーロもいるし、よく分かりません。
ただ単にシンカーボーラーが好きなだけかな。
保険の保険、程度でしかないでしょう。

これで40人枠が埋まってしまったため、リリアーノと契約がまとまれば誰かを切る必要があります。