朝、外へ出るとご近所の猫さんがご主人のお見送りをしていた。
自転車に乗ってゆっくりと遠ざかっていく背中を動かずにじっと眺めていた。
ご主人の姿が点になりかけた時、自転車を漕ぐ足を止めて猫さんの様子を伺うように振り返った。
すると猫さんはゆっくりと歩き出し、散歩に出かけた。
ご主人はその姿を見て安心したのか仕事へ向かった。
そんな光景を見て、勝手に会話を想像していた。
「心配症だな、しっかりやってくるよ」
「別に心配してるわけじゃないけど、気を付けて行くんだよ」
「いいからお散歩に行っておいで」
「はいはい」
仕事からの帰り、ご主人は自転車のベルを鳴らしながら坂道を登ってくる。
帰ったよの合図だろう。
猫さんはどんな顔してお出迎えするのかな。
2人の深い絆はこちらにも幸せを与えてくれる。