10/610/7


幕張のステージに立った人たち。


それを見守る人たち。


会場にいる全員のそのパワーに圧倒された。


やり遂げた人が流す涙は、何故かおれを


悔しい気持ちにさせた。


自分だけが何も出し切れていない


不完全な気持ち。






昔、バンクーバーでメダルを取り逃がした


浅田真央選手はインタビューで


「あっという間に終わった」と答えた。


答えながら涙が落ちていた。




緊張と場の空気に流され、4年間の苦しい


努力の成果があっという間に過ぎ去って


しまった。




この4分間のために4年間も努力をしたのに。





「今」は2度と戻ってこない。


この一瞬この一瞬がどれほど大事か。












幼い頃、テレビで柔道の試合を


見たことがある。


決勝の舞台に立つのは古賀vs小川。


どう見たって結果はわかる。


190cmを超える小川に小柄な古賀が


敵うはずはない。


思った通り古賀は投げられ一本負け。


そのとき、畳に仰向けになったまま古賀は


立ち上がりもせず涙を流した。


ものすごく悔しかったのだろう。




隣で一緒に観ていた親父が言った。


「負けたのが悔しいんじゃない。


 なぜ泣いているかお前が分かるなら


 『古賀が世界一の柔道家だ』って


 ことが理解できるだろう」





おやじ、今は心から理解できる。


古賀はただ悔しくて泣いたんじゃない。


「絶対に勝てる」と信じて血が滲むような


努力を続けてきた。


可能性が無いと言われても、畳に投げ付け


られる最後の一瞬まで自分を信じ切って


戦った。


「どうせ負けるかも」なんて思いが1ミリ


でも存在していたらあんな涙は流さない。


あの涙は「自分」を信じ切った


「本物の柔道家」の証。









「今」を全力で生きなきゃ望む未来は


手に入れられない。




自分を信じなければ全力になれない。




自分の望みを叶えさせてやろうと


思わなきゃ信じることもできない。









望め!   望め!!   望め!!!







望むが勝ち。

まずはここから。