今年もハロプロ楽曲大賞、アイドル楽曲大賞の季節がやってきました。
今年はまさかの状況になってしまい、各事務所どこのアイドル業界も楽曲数自体がそもそもあまり無いような状態であったと思います。(ハロプロ以外チェックしてないけど)。ハロプロ楽曲は片手間で収まるくらいしかリリースされてないし、アイドル楽曲の方はFAREWELL, MY L.U.V.とかKOTOとか本当にごく一部のモノしかチェックしておりませんのでハロプロ以外の所はちろんパスで。双方ともに素晴らしい音源でしたが。(特にKOTOの配信EPが非常に良かった!久々。)
投票に関しては、本当にまず楽曲が無くて選びようも無いかなーと思いながら候補曲リストを眺めていると意外や意外曲数は少ないものの、思い入れがあったり実際に曲として悪くなかったりするので案外楽しめていた事に気付きます。この地獄の様な2020年を振り返りながら、愛するハロー!プロジェクト楽曲を今年も完全なる独断と偏見にまみれたコメント付きで投票内容を全曲レビューしていきます。読んで頂けたら幸いです。
総評は一番下、個人的にはJuice=Juice宮本佳林の卒業に触れないわけにはいかないので、それらも下にあります!良かったらそちらもどうぞ。
<ハロプロ楽曲大賞2020>
http://www.esrp2.jp/hpma/2020/
■楽曲部門
◎1位 KOKORO & KARADA / モーニング娘。'20 (4.0)
作詞・作曲/つんく♂ 編曲/大久保薫
今年はモーニング娘。のつんく曲が1位に返り咲き。リリース前のライブで初めて聴いた時は凄すぎてあんぐりしてしまったこちらの1曲。どうなったらこうなるんだろう。つんくx大久保薫のアレンジメント(というか音作り)が食傷気味なのはもう言うまでも無いのですが、それでもこれまでのハロー!EDMとは一歩距離を置き、ストリングスと鍵盤を加えてEDMを基調としつつも現行のPOPSっぽくする事に成功していると思います(もう少しBPMを落としてもらった方が好みでしたが..)。J-POPの市場からすると先行し過ぎで2020年にはおそらく正当評価されないのでは。複雑にコード移行していく進行と、サビで敢えてビートをオンオフする事でフックを作る仕掛け。そこで高らかに歌われるファルセット、全編に散りばめられたピアノのアルペジオフレーズが非常に美しい。「時空を超え 宇宙を超え」の上位互換というか正当進化というか。明らかに新生モーニング娘。誕生の瞬間を感じます。「青春Night」の時には、あと一歩で新たな時代のターニングポイントとなる1曲になれたのにと思いましたが今回まさにそうなれるのではないでしょうか。パクリ疑惑()も飛び出し若干のケチが付いた感は否めませんが、それでも楽曲の本質とは関係なく文句なしの1位!点数も以下の曲と1.0差をつけました。素晴らしい!
○2位 Borderline / Juice=Juice (3.0)
作詞・作曲/星部ショウ 編曲/平田祥一郎
「ポップミュージック」のカップリング曲から。ライブで結構前から披露されており待望の音源化。MVは無く、2018年武道館公演で初披露新曲として1曲目に披露された時のテイクが一番かっこいいと思うのでこちらの動画を貼っておきます。アレンジメントは御大・平田祥一郎。安定の太い太いヒラショーダンスビートに乗っかるEasternYouth吉野寿氏のバリカタJCばりの硬質ギターカッティングにシビれまわる。「ここが人生のボーダーライン」「私 変われるはずでしょ?」「夢叶えた私のこと迎えにいこう」と明確なメッセージソングでもあり、本人たちが年イチの武道館公演のステージ上で歌う事で成立するメタ構造な歌詞でもあり、実際に本人たちが歌っている姿を見ると感動と説得力が増幅されます。何度でも勇気を貰えるし、アイドルが夢叶える姿(佳林ちゃんⒸ)を見る行為に何度でも感動出来ます。曲の良さとアイドル現場での機能性が最大級にマッチしてその良さが何乗にもなってる1曲。最高。
○3位 ビタミンME / BEYOOOOONDS (1.5)
作詞/児玉雨子 作曲/星部ショウ 編曲/板垣祐介
何位にするかかなり迷いましたが、2020年4月にこの曲にたくさんのハロオタが助けられた事実には間違いが無いと思うので3位に。コロナ禍が本格化して誰もがこれからどうなるんだろうと不安ななか突然投下されたこの曲。正直めちゃめちゃ元気出たし感動した。アイドルソングってやっぱりそうじゃなきゃなと思います。曲も、クライアントからのリクエスト全乗せ(でしょう、たぶん!)でも高水準にポップさせていく星部ショウの手腕が光りまくり。スゴいっす。寸劇アリ、ラップアリ(しゃくり込み!)、掛け合いアリ、ハジけるキャッチーなサビアリ、新人グループのフレッシュさもアリ、をガレージパンク調の8ビートに乗せて超絶爆裂ぶん回ししていくチアチーム・BEYOOOOONDSにただただ感動。Bメロのクラシカルなアルペジオで半音下降していくセクションも超good。この曲でライブで騒げる日が来ますように。
○4位 ミラー・ミラー / アンジュルム (1.0)
作詞/児玉雨子 作曲/Shusui, Anders Dannvik, Kalle Persson 編曲/平田祥一郎
アンジュルムのシングルから1曲。今回投票するにあたって聴き直してみましたが渋い曲だなと改めて。低いメロでかなりどっしりと入っていくAメロ、上下少なくサラッと聴かせるサビ直後の"ダンスダンスダンス..."のリフレインにピークを持っていく構成でより身体が動いていく。平田祥一郎アレンジですがいつものビートよりも少し腰高なノリで重くなり過ぎない音像が印象的。ビートを構築していく音数自体がいつもの平田編曲よりも抑えられているのかな?という感じ。これもがっつりスタンディングでライブ観たい1曲。
○5位 好きって言ってよ / Juice=Juice (0.5)
作詞・作曲/山崎あおい 編曲/鈴木俊介
ハローでのソングライターとしても安定した結果を出し続けている山﨑あおい作。「ひとりで生きられそうって~」に続いて鈴木俊介とのタッグですが、この曲はファンクにブラッシュアップされ(Juiceは元々ファンク調や跳ねる曲との相性が良い事もあり)、前作よりも更に殺傷能力高く機能している1曲。相変わらずのメロディメーカーっぷりで、ABサビ、ブリッジだけにとどまらず何個メロぶっこんで来るんだとお得感満載(個人的には2Aが好き)。前作でもそうだったようにカラフルなメロってのはやっぱり求心力あるんだろうなと感じます。もちろん濃い味付けになっていくので飽きるのも早かったりする危険性もあるので(賞味期限激長の寺田曲なんて簡素なものでしょう)、その辺りのバランスは難しいとは思いますがこう、グループの入り口になるような曲を書ける人だよなあとそこは素直にすごいと感じます。ブリッジからラスサビにかけてブレイクが濃い口過ぎるのが気になりますが、基本的にはめちゃめちゃ好きです。
■MV部門
◎1位 KOKORO & KARADA / モーニング娘。'20 (3.0)
作詞・作曲/つんく 編曲/大久保薫
美しい!!曲が良い!!!1位です!!!!
○2位 ビタミンME / BEYOOOOONDS (2.0)
作詞/児玉雨子 作曲/星部ショウ 編曲/板垣祐介
楽しい!!曲が良い!!!2位です!!!!
○3位 ポップミュージック / Juice=Juice (1.0)
作詞・作曲/KAN 編曲/炭竃智弘
可愛い!!曲も良い!!!3位です!!!!
■次点 (ハロプロ楽曲部門)
例年は惜しくも5位以内から漏れてしまった楽曲を挙げている感じですが、もうちょっと違う感じでいくつか紹介を。
◎ずっとずっと / カントリー・ガールズ
作詞・作曲/つんく♂ 編曲/大久保薫
カントリー・ガールズ最後のベストアルバムに提供されたつんく曲。パッと聴きモーニング娘の曲かなと思うのですがその辺りはどちらでもよくて、この曲はつんくらしいフォーキーなメロで歌い上げるサビが単純にグッとくる。編曲はEDMテイストなので一聴するとその素朴さに気付きにくくはあるのですが気付いてしまうとついつい口ずさんでしまう様な人懐っこく感動的なサビがとても良い。1サビ2サビとビートを付けずに我慢して我慢してラストどうすんのかなと思ったらまさかのソカビートになって笑う。そこまでセットでこの曲の良さで良いんじゃないでしょうか。
◎コンプレックスにサヨウナラ! / ミニーズ。?
作詞・作曲/中村千尋 編曲/CMJK
ひなフェス?で披露されたユニット曲。こちらは結構前の曲の様な気もしていましたが昨年末のプッチベスト収録なので今回ノミネートされていますね。音としては、あくまでキャラソン的なポジションからはみ出さずに(音楽に可愛さはいらないと思ってますが)いわゆる"かわいく"、仕上がっており良い。ユニット曲扱いという事ですが、単純に楽しいし曲も良いしルックスもかわいいユニットなので次点に選ばせていただきました。ミニーズ最高でしょ。
◎断捨離ISM / つばきファクトリー
作詞・作曲/SHOCK EYE 編曲/草野将史
コロナ禍でもなんでも関係なくアニソン担当(勝手に呼んでいる)を突っ走るつばきファクトリーのシングル表題曲からこちら。イイっすね~タイトルからして「断捨離ISM」、クレジットを見れば「作詞作曲:SHOCK EYE」、字面を見ただけでもう咽せ返るほど中身なさそうな感じ(disです)!再生即"断捨離ISM...断捨離ISM...断捨離ISM..."のアホ丸出しリフレインに悶絶していると、高校生が初めて組んだオリジナルバンドが1曲目に作りそうな超即席脳トゥルーバイパスなフレーズのクソバカイントロがドヤ顔で登場。爆笑です(disです)。直後Bメロで顔を赤らめながら演奏する付点8分ディレイカッティングギターフレーズ(恥ずかしい!)。そしてサビで何故か長調に転調して突き抜ける夏のDQNみ!遠くで聴こえるピンチケ()コール!最高ですね(disです)!!でもこう不思議な事に何度か聞いていると、アホさを楽しむというか、何でこんな曲やってんだろう、てかそもそも何でこんな曲を発想出来たんだろう、と人間が作り上げる芸術観の根底と見つめ合える時間の様な気がして割と嫌いじゃない。次点に選んでるくらいなんだから。ライブで見て騒いだら楽しそう(脳トゥルーバイパス・コメント)。
◎青春の花 / こぶしファクトリー
作詞・作曲/星部ショウ 編曲/宮永治郎
こぶしファクトリーのラストシングルよりこちら。まだ普通に公演出来ていた今年の正月ハロコンで披露されており、非常にグッときた1曲。曲だけ見たら(星部作品なのでかも知れないですが)1stアルバムに収録されていそうなというか割と冒険しろの無い今までの"こぶしっぽい"曲です。が、解散を目の前に控えた彼女たちが輪になってハロコンで歌っている姿でそれは全て解決されてしまうから不思議。こういう曲が本当にアイドル楽曲の良さだよなあと思います。曲としてはものすごく普通だけど。研修生の頃から見ていたメンバーがこぶしファクトリーとしてデビューして、紆余曲折ありながらも完走まで無事に終えたグループですので、やっぱり思い入れ的にもね。お疲れ様でした。
■特別部門・勝手に寺田楽曲大賞'20
ハロプロへの楽曲提供の少なさから勝手に"寺田楽曲大賞'20"を行います。外部曲でつんく作品の良曲をいつくか。(今年はこちらも少なかったのですが...)今回は1曲で。他にもTask Have Funへの提供曲とかもありましたけど、う~んって感じだったので。
◎逆襲のYEAH! / つぼみ大革命
作詞・作曲/つんく 編曲/大久保薫
なにか詳しくはよく分からないですが"つぼみ大革命"という女性グループへ提供したこの曲が、今年のつんく♂曲では飛びぬけて良かったんじゃないでしょうか(reprize)。いわゆる"ハロプロっぽい"というか、中・後期ベリーズっぽい感じで。その時に書いてた曲のストックなんじゃないの?とさえ思うくらいに昔のつんくっぽい。こういう曲をまだ書けるのであればこれからのハローもかなり安心なのですが、その辺りどうなんでしょうね。こういう曲を若いハローのグループで聴きたかったですね、ほんとに。音源だけを聴いていたのでここに貼ったリンクで初めてMVを見てつぼみ大革命のルックスに絶句。曲が勿体ない。返してくれ頼む。
<総括>
ランキングは以上です。
ハロプロに関して総括すると、どうにもならない中アップフロントとしてもかなり模索しながらな感じはさすがにあったと思います。YouTubeに力入れざるを得なかったり。相変わらずのスピード感ではありましたが。ただ、楽曲とライブに関してはさすがというか悔しいかなある程度良いものを持ってくるよな~という感想。かなり健闘していたと思います!いろんな意味で生命線であったライブ活動も、コロナ禍でどうやって維持をしていくのかという様な状況ではあったんですが...世の流れをガン無視してしてライブだけは続けた強引な舵切りにはかなりビックリでしたが。2回だけ参加したバラード縛りのハロコンも限界がある様に思うし(死ぬほどつまらなかった)、年明けのシャッフルユニット毎のハロコンにも食指が伸びないし、難しいよなあと思います。だが我が軍、ここで止まれないでしょう!接触イベントはもうかなり厳しいので来年も引き続いて踏ん張り時でしょうか。
こぶしの解散と共に来年あたりつばきも満期というか、終了かな~という気もします。下も詰まってますしね。売れないのに問題だらけな妙齢ユニットよりも強くてニューゲームな若い新グループの方がまだ可能性もね。研修生の親御さんへの意思表示としても必要だと思いますし。期待。
そして、今年も数名の卒業がありましたけどなんと言っても宮本佳林の卒業のことを個人的には書かざるを得ません。
卒業自体は2月くらい?に発表されたんだったと思います、確か。"あ~このタイミングなんだ...最後頑張ろうかなあ"とかそんなこと考えてるうちにコロナ禍になってしまい卒コン自体どうなるのかなと思っていましたがそこは宮本佳林、「ちゃんとライブで終わりたい」というオタク感涙の意思表明。幻かと思われた井上玲音がいる状態でのJuice=Juiceで卒コンを迎えました(欲を言えば佳林ちゃんいる状態で”プラトニック・プラネット”を音源化してほしかった)。チケットは当選していましたが、結局現場には行かずにライブビューイングでの鑑賞で参加。コロナももちろんですが、着席で動けない状態且つマスク着用でライブに行っても(頑張って前方買っても)、意味が無いなという判断です。それならば表情などもしっかり見られるライブビューイングでという感じです。肝心のライブは非常に素晴らしく、冒頭の「ひといき」「好きって~」「プラトニック~」で早々にブチ上がりもう泣きそうになり、セットリスト中盤の各メンバーと歌うゾーンにて「スクランブル」「ラストキッス」「香水」で大号泣、崩壊。そこからラストまでは「ポップミュージック」でさえも泣けて来てしまうくらいにダメになってしまいました(陽気なメロディがどっか切なくて)(それはそう)(KANはすごい)。何度も何度も心揺さぶられた。ラストの「泣いていいよ」に"え?"となったのだけが謎でしたが。。シンプルに"グループアイドルをしている佳林ちゃんをもっと見たかったなあ"と心底思った。僕のオタク青春時代はこれにて完全に完結。宮本佳林に出会えて本当に(オタク)人生に、己の感性に豊かさを与えてもらったなと感じています。佳林ちゃんを応援出来てよかったです。ありがとう、佳林ちゃん。お疲れ様。僕もオタク辞めます。
そして、去年の総括でも書きましたが引き続き見守っていた転売に関して。チケ流だけがなんのお咎めもなく生き残っていってるのが不気味というか、つながり的にそういうものなのかなとも思いますが。一部の転売ヤーはまだいるなあという感じ。オリンピックの閉会と共に時間が解決するのかなと思っていましたがオリンピックどころではなくなってしまった今それこそ予測不能。どうなるんだろう。もう関係ないので良いのですが....。オタクが最前で熱くなる文化は無くなってほしくないな。
と、総括なのかよく分からない感じになりましたが!それでもなんだかんだ今年も楽しませてもらえたと思っております!曲数が少なくても、現場に行かなくても、YouTubeでも普通に楽しめちゃうのがハロプロの良い所。一生ハロカス宣言!来年も!!大きな声でラブ!ハロプロ!
そして毎年言っていますが、(コピペです)楽曲についてあーだこーだ言い合えるイベントや機会があるのは素晴らしいと思います。アイドル楽曲は、曲、歌詞、パフォーマンス、ルックス、ストーリー、ファン自身の思い入れなど、楽曲以外の部分がいろいろと混ざり合って総合的な価値が決まっていくのがやっぱり最高に面白いんです。「どういうものを良曲というか」なんて人によりますので、これは本気で順位をつけるわけではなく、みんなで語り合うための順位つけだと思っています。来年もたくさんの良曲が聴けますように。
<参考>
昨年(2019年)の投票ブログ。
https://ameblo.jp/pippides/entry-12538231236.html
2018年の投票ブログ。
https://ameblo.jp/pippides/entry-12419027652.html
2017年の投票ブログ。
https://ameblo.jp/pippides/entry-12335784248.html
2016年の投票ブログ。
https://ameblo.jp/pippides/entry-12226957657.html
【ハロプロ楽曲大賞2019投票内容】
(楽曲部門)
1.もう一歩 / アンジュルム
2.青春Night / モーニング娘。'19
3.元年バンジージャンプ / BEYOOOOONDS
4.いとしいとしと Say My Heart / アンジュルム
5.ニッポンノD・N・A! / BEYOOOOONDS
(MV部門)
1.青春Night / モーニング娘。'19
2.25歳永遠説 / Juice=Juice
3.One Summer Night~真夏の決心~ / カントリー・ガールズ
【アイドル楽曲大賞2019投票内容】
投票なし