仕事柄、事故車の処理をする機会がよくある
初めの頃は、ビクビク仕事してたけど
今はもう慣れたもの
事故車でも、死亡事故に至るものは、あまり扱う機会がない
それでも、年に1、2回はある
今日は、その数少ない機会だった
まず最初の処理に向かったスタッフの人が、気落ちした感じで戻ってきた
家族の人達が泣きながら見つめる中で、処理をしてきたのだと
「車の中に花束入ってます」
中の荷物を出して家族に渡さなくてはならない
家族の希望で、すべて出して渡してほしい、との事
最初のスタッフは、次の仕事がある為
あたしが荷物を出した
ぐしゃぐしゃの車に潜りこみ
出来る限りの荷物を出した
ガラスは散乱してるけど
血痕は殆どなかった
フロントガラスは砕かれて、切断されている
恐らく救助の為に、そうしたんだろう
正直、気持ちの良い仕事じゃない
でも「荷物を全て出してほしい」という家族の気持ちを考えると…
ほんの僅なものでも
その人と関わりのあったものを
取っておきたいんだろう
出来る限りの物を引っ張り出した
亡くなった人というより
遺された人の事を思うと
いたたまれない気持ちだった
夕方、最初の処理に行ったスタッフの人が
「すみませんでした、荷物お願いしちゃって…正直、あの車の中には潜りたくなかったです」
ま~、そうだよね
誰でも、やりたくないかな
あたしも、平気というワケじゃないけど
母や、祖母を亡くしたからだろうか
遺された人達に渡してあげられるように
ただ、それだけを思って、取り出してた
交通事故は、本当に突然に大切な人が居なくなってしまう
気をつけても、巻き込まれてしまう時もあるけれど
事故を起こさないように
出来るだけ気をつけて
悲しむ人がいる事を忘れないで
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