今日は替わり目と紺屋高尾。
紺屋高尾、良かった。
久蔵は、「3年頑張って働いたとて、花魁に会うことが叶うまい」ということは、わかっていた。
でも会えないと思うと生きていけなかったから、頑張って働いた。
そして「花魁に会うために貯めたお金を下さい」といった久蔵に親方はじめ周りのみんながお膳立てしてくれた。
それが嬉しくて、高尾に会いに行った。
久蔵が真実を語った時、高尾は最初「わちきを騙した」と怒って横を向いてしまう。
久蔵は「花魁が誰かに身請けされてどこかに行っても、必ず会いに行く。声をかけるからその時は今みたいにそっぽ向かないで「きゅうさん、元気?」と、話しかけてほしい。それだけで、この先生きていける」と。
そのへんで高尾は涙をこぼす。
この、「きゅうさん、元気?」が、最後にキーワードとして出てくる。この言葉で涙腺崩壊でした。
忘れたくても忘れられない、叶わぬとわかっていても、そう思うと生きていけない。
そこまでじゃないかもしれないが、結構な片思いを経験したコトのある私には、そのどうしようもない片思いの辛い気持ちが痛いほどわかって、その恋が実った時、「あ〜。ホントに良かった」と、涙が出てきた。
そして3月15日に、高尾が久蔵に最初にかけた言葉が「久さん、元気?」だ。
やられたわ。
物語を語る談春師匠の姿は最後まで消えないのに、久蔵の姿がちゃんと見える。
これが落語なんだなぁ。 
最後は道新ホール閉館セレモニー。








 色々、おえらいさんが出てきて挨拶の後、このホールを支えてきた照明さん、音響さんなどのスタッフにも言葉をかけてくれたのが、私的には涙が出そうなほど嬉しかった。
(昔町民劇団で照明スタッフとしてやってたコトがあったもんで。)
「会場に居る神様」の話しをされた時は、喬太郎師匠の「雇われ幽霊」の話しを思い出しました。
ありがとう、道新ホール。

道新ホールのあるビルからの景色。
この景色も見納めです。