先月配信が無かったので、ちょっと油断して忘れていたんだけれど、Twitterで見かけて思い出して慌てて観ました。
「錦の舞衣」、手持ちのDVDに入ってるので、何度か聴いた事があるけれども、DVDが手軽に観れる環境にいないので嬉しい。

まくらたっぷりの1席目。
「光陰矢の如し」…ホントにそうですね。
大先輩のモノマネなんかして。
落語協会の百周年企画の話を聞くと、「あと1週間任期満了が早ければなぁ。」と、思ってしまう。

普段の袴 喬太郎

武士の真似事をしたくなってたまらなくなっちゃう八公が可愛い。
大家さんといい、道具屋の主人といい、抜けてる八公に接していく過程で八公の事が愛おしくなっていくのが、なんとも言えない。
ちょっとした間違いを指摘されがちな環境とは違ってて、なんかとても平和な気分になるね。

仲入り

錦の舞衣 お須賀毬信馴れ初め 喬太郎
まくらでお座敷仕事の話しを。
艶噺を出来そうな噺家として喬太郎師匠にお声がかかったのは、「踏み込んだ艶噺を品よくやれそう」と見抜いたのでしょうね。
そしてお待ちかね錦の舞衣。
芸事にストイックな二人の色恋は、あまりにもかっこよすぎて、凡人以下の私にはよくわからないが、実はお須賀の方も毬信の事を前々から思っていたのだろうね。
何もなければ毬信が描いてくれた自分の舞姿を後生大事に持っていたのではないかしらん。
「こんなふうには踊ってない」と言いながら、毬信からアプローチを受けたら、また描いてもらいたい。そんな思いで描かれた絵を塗りつぶしたんでしょうね。
それを見て凡人は「見込みなし」と思うところを、毬信にはお須賀の真意がわかって、腕を磨いて出直す気になったのでしょうね。
一流の二人の色恋はなんとも尊い。

質問コーナー
「古典落語を掘り起こす」ことに対する色々。
真面目で、落語愛が溢れている喬太郎師匠の思いが伝わります。
「擬宝珠」「綿医者」「仏馬」、どの噺も大好きです。
今の時代の落語の立ち位置の難しさ、など。
そして白鳥師匠に対する愛あるディスりは、その才能に対する憧憬でもあるのでしょうね。

また来月も楽しみにしています。