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2020年東大数学 文系第4問 理系第4問
では、今年の文系でぶっちぎり難しかった第4問に行きましょう。
理系と共通問題でしたが、理系でもやや厳しかったのではないでしょうか。少なくとも、見た瞬間にスラスラ解けるような問題ではなかったでしょう。
何もわからないので、色々やってみる
まずは(1)からですが、文系にしてはここから難しかったでしょう。
今回のan,kの定義には、nとkという2つの要素が入ってますが、この時点でかなりややこしい。
情報量が多くなると複雑になるのは当たり前なのですが、東大でもたびたび出ています。
さて解答ですが、複雑な数列の問題なので具体的な数字で試しながら法則を探るのが良いでしょう。
特に、(1)は(nはそのまま残っているものの)k=2という具体的な場合についての考察が問題なので、(2)以降への誘導だとみてよいと思います。
展開公式を想起せよ
ここが難しいところなのですが、色々やったところで、過去に解いた問題に結びつかないかもしれません。
普通なら単純な法則が見えてくるところなのですが、この問題の場合は展開の性質を覚えておいて気付かなければなりません。
手書きの解答に書いておきましたが、(わかりやすいかはともかく)表にすると見やすいです。
下の解答の左側をご覧ください。
理解できれば、活字だけより覚えやすいと思います。
(2)これもとりあえず試してみるが・・・
さて(2)へ。
これもとりあえず試してみるところから始めるのが良いでしょう。
色々試すことになると思いますが、計算してみると法則が見えてきます。
これの右ページをご覧ください。
ここまで来れると、少し光が見えた気がするでしょうが、ここからもまだ発想が必要です。
普通、数列を推測したら帰納法で証明するのがスタンダードな流れでしょうが、帰納法が使いづらい形をしています。また、fn(x)の展開式とan、kがどう結びついているかが分からない方も出るでしょう。
結局は、fn(x)の展開した結果に、an、kが係数として登場することに気付かないと解答が書けないということです。
誘導はあるのですが、難しかっただろうと思います。
(3)が一番簡単
(3)は(1)と(2)が出来ていれば簡単です。
(2)までの結論が丁寧な誘導になってますので、発想も得やすいと思います。
解き方としては、2種類の式を用意して、係数を比較するだけ。よくあるタイプだと思います。
ということで、手書きの解答をどうぞ。
ちなみに(1)は求めなくても、(2)や(3)は解けることと、(2)が推測までは簡単だという点から、
(3)だけ満点解答を作って提出することもできます。
全体講評
それにしても、文系には厳しかったでしょうね。
(1)と(2)の推測までは食らいつける人もいるでしょうが、この問題はほとんど点数が取れないため、全体では事実上60~65点満点の数学の入試だと言ってもよいかもしれません。
数学が得意な受験生には不利な入試だったでしょう。
理系にとっては、文句の言えないレベルだとは思いますが、簡単ではないです。ここ数年の簡単な内容が続いたことから言うと、かなり面食らった人も多いと思いますね。
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