センター試験の数学を講評
お待たせしました。
今日は、センター試験の数学の講評です。
一言ずつ簡単に触れていこうと思います。
第1問(1):実数、展開、因数分解など
誘導に乗れれば難しくない問題ですが、その誘導の意図が少し変わっていますね。
Xの置き換えの仕方が珍しく、何を求められているか一瞬では分かり辛かったかもしれません。
開始の合図の直後に解き始め、面食らって頭が真っ白になった人も少なくないのでは!?
センター数学は、こういう変な誘導をさせる事が多いから、対策し辛いんですよね。
第1問(2):論理、集合、必要条件十分条件
新傾向。
理科や社会では既に定番でしたが、2つの問題に対して、正誤を選択させる問題が数学でも登場しましたね。
別に、戸惑うようなものではなかったと思いますが。
問題の難易度も、例年より抑えめに感じました。
前半の集合ABCも、具体的な数字が簡単に出せて、丁寧にチェックすれば簡単でしたし、
後半の必要十分条件も、条件が計算しやすい。
センターの論理の問題って、毎年ややこしくて、結構難しいんですけど、今年はやり易かったでしょう。
第1問(3):二次関数
恐らく「簡単」だと講評されるでしょうが、意外と点数を落としてるんではないでしょうか?
というのも、これ単なる二次関数の最大最小の場合分けの問題です
死ぬほど解いた事があるという方も多いと思います。
しかし、問題の聞かれ方がいつもと違う。
Q、最小値がf(4)となるようなaの範囲は?
と聞かれることは中々ないでしょうから、これも意図が分かり辛く感じた人もいるのではないでしょうか。
「試験会場では出来なかったけど、家に帰って良く考えてみたら出来ちゃった」
という、典型問題かと。
第2問前半:三角比
今回、最も波乱を呼んだであろう、第2問。
前半の三角比も、後半のデータの分析も、どちらも難しかったですね。
まず、前半の三角比ですが、左のページは至極簡単。何の問題もないでしょう。
しかし、右のページのキから手が止まってしまいます。
キも、2択の問題だから、何とか解けたものの、記述問題だったら解けない人が大半でしょうね。
だって、台形の平行条件なんて、習ってないですもん。これ、ちょっと教科書の範囲から飛び出しかかってる気が、しないでもないような・・・。
図を丁寧に描いてみたら分かるんですが、受験生には厳しかったのではないかと思います。
第2問(2):データの分析
そしてデータの分析!これが難しかった!
今回、ほとんどがデータの読み取りの問題。
データの分析って、授業ではほとんどが計算練習に時間を割くんですが(分散とか、相関係数とか)
それがほとんど出ず、読み取りばかり。
しかも受験生にとって大変なのは、データの読み取りの問題の練習が中々出来ないこと。
市販の教材を見てみても、ほとんどが数値計算の問題ばかりで、読み取らせる問題があまり載ってない。
これはかなり難しく感じた事でしょう。
学校や予備校で、小手先の計算テクニックばかり習っている人は、ほとんど点数がなかったのではないかと思います。
教科書の記述をしっかり読み込んで、数値の意味合いをしっかり理解していないと、対応できません。
来年も、かなり注意が必要な問題でしょう。
しかも、新センター試験になったら、こういう問題がもっと増えそうな気もしますしね。
そして、(2)では、XやWの数値を変換して、さらに傾きを取ると言う、これまた教科書の範囲を飛び出てそうなものが登場。
要するにBMIを計算しているって事なんでしょうけどね(あってますよね?)
これは歯が立たない人もかなりいることでしょう。
しかも、箱ひげ図の正体を当てつつ、文章の正誤も判断させるという、手の込んだ問題。
ちょっとやり過ぎな感じもありますね。
箱ひげ図の正体が分かり、Zが傾きだと気付けば、解けたのかもしれませんが、ウーム。
そして(3)。
これは、文字式のまま式変形させる問題。
これも、結構飛ばして授業しがちなんですよね。
(分散)=(xの2乗の平均値)-(xの平均値の2乗)
の公式の証明なんかを、何度か触れていると、慣れるのかもしれませんが、これも難しいと思った人が多いでしょう。
ということで、第2問には疑問が残る結果でした。
数Aは、また次回に。。。
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