今日は私の話。

 

私は生まれつき手足の皮膚に疾患があります。

 

自分なりの解釈では一生治るものではなく、効果的な治療法も無いと思います。

 

病名も実はこれだろうなぁという予測はついていて、大学病院や皮膚科の大きな専門病院に行けば確定するのでしょうけど、そのつもりはありません。

 

以前、ちょっとした皮膚炎がなかなか治らず小さなクリニックに通うことがあったので、その時チラッと先生に聞いてみたことがあります。

 

「先生これは一体なんという病気なのでしょうか?」と。

 

先生は私の説明する症状に困惑してる感じで、「一度お薬塗って様子をみてくれますか?」と言われたので、何の薬が処方されるのかちょっとだけ期待したものの、薬局で出されたのがステロイド軟膏だったので、こりゃダメだな…とほとんど塗らずに止めました。

 

物心ついた頃から自分の手足に出ている症状が特殊なものだと感じていたのと、治るものではないという感覚はあったので、誰かに聞かれても「手荒れ」や「アトピー」と説明するようになっていました。

だって病名を知らないんですから、説明のしようがないですよねあせる

 

 

この病気を私が最初に認識したのは保育園での出来事。

 

隣の男の子が先生に「〇〇ちゃんの手が×××」と告げて、先生に手を見せるように言われた時でした。

自分の手は何かが違うのだと、突然のことに恥ずかしいやら注目を浴びて緊張するやら、何とも言いようのない気持ちになったことを今でも覚えています。

 

 

幼子心に他人とは違うということを感じた私は、とにかく手や足を見られたり触れられたりすることが嫌で、出来るだけ人目に触れないように隠すようになりました。

 

「手を出して!」と言われたら普通は手のひらを上向きに差し出すのでしょうけど、私は手の甲が相手に見えるように出していました。

何かを渡される瞬間や手をつかまれるときは、何か言われないか冷や冷やしています。(これは今でもですね…)

 

 

高校生の頃、真夏の汗まみれの部活終わりにみんな手洗い場で顔や手はもちろん、足まで洗って気持ち良さそうにしていましたが、私はそれが出来ませんでした。

 

そんな中、みんなより少し早く洗い場に行けた私は、今なら!と思って1度だけ足洗いにチャレンジしたことがあります。

でもそういう時って上手くいかないもので、洗い終わる前にみんなが来てしまい、1人の子に「それはうつるの?」と言われてしまいました…ネガティブ

私の足洗いはその時一回きりです。。

 

プールの授業は本当に嫌でした。

水泳は大好きです。

授業としてのプールも全く苦ではありませんでしたが、手足が露出する格好にならざるを得ないのがたまらなく嫌でした。

 

今でも夏の半袖シーズンTシャツが嫌です。

長袖を羽織ることが出来れば手首ぐらいまでは隠せますし、ポケットに手を入れることも出来ます。

でも真夏はさすがに長袖を羽織るという訳にはいきませんあせる

そしてサンダルも極力履かないようにしていますし、購入するデザインも露出の多くない物を選びます。

 

もし皮膚疾患がなかったら、きっともっとオシャレに挑戦出来たんだろうなぁ…と若い頃はよく思ったものです。

私にはネイルマニキュアなんてわざわざ手に目が行くような行為はNGですのであせる

 

 

小学生の頃、私の学校は生徒数も少なく6年間も一緒に過ごすので、1度私の手の皮膚症状を「アトピー」と説明すると、それ以降は友達に聞かれることもなく自分の手足のことをあまり気にせず過ごせていました。

 

ですが、中学・高校と進むとやはり友達やクラスメイトがコロコロ変わり、その度に「アトピー」「手荒れ」と適当な説明をする回数が増え、小学生時代の友達にはわりとちゃんと説明していたのに比べ、「手荒れ」で言い逃れる機会が圧倒的に増えました。

私自身が正式な病名すら告げられてもおらず、説明のしようもないこの疾患を、他人様に何と言えばいいのか…。

 

 

ある時、会社のおばちゃんが私が「手荒れ」と言い逃れている症状を気にかけてくれて、「これ一回使ってみて!」とある液体をくれたことがありました。

 

私は分かっています。使っても意味がないことを。

それはいわゆる民間療法の「手荒れ・肌荒れに効くよ」と言われているものでした。

 

「いらない」とは言えず受け取ってしまい、しばらく経っておばちゃんに使っていないことが分かってしまいました。

 

おばちゃんは冗談っぽく「使わんなら返せ」と。

 

 

今でもその言葉が頭に残っています。

 

使っても効果が無いと分かっていて使えずにいたこと、効果を聞かれても答えようがないこと、そもそも皮膚疾患が手荒れなどの類ではないこと。

 

私の適当な「手荒れ」という言い逃れが招いたことですが、生まれつきの病気はどうにも説明が難しく…大体は「手荒れ」で終わるので…ただ、せっかくの厚意を無にしてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 

 

ごめんね、おばちゃん。。。