そりゃ考えていましたとも。
考えて考えて、結局しなかった、否できなかった我が家です。
もともと通っていた幼稚園も年少さんから年中さんになるタイミングで、2年保育の有名私立・国立幼稚園に抜けていくようなところだったので、小学校は結構な割合で「記念」も含めたお受験をしていました。
幼稚園以外の家族ぐるみのお友だちの家でも同じような状況だったので、なんとなく幼稚園受験はしなくても小学校受験はしようかな、そんな気分に。
年上の姪っ子を持つ義理の妹にも「自我が生まれる前に入れちゃったほうがいいわ!小6で受験って思春期と重なっちゃってもう大変!」と言われ、ますます受験させようかな、なんて気持ちが大きくなっていました。
しかしうちの娘、小学校受験に向いている気が一切しない。
一応、近隣のパパ友に誘われるまま、紺色のパワードスーツに身を包み、大人だけで○ャックの見学にも行ってみたのですが、先生がいいと言うまで机の上にあるものには触っていけないとか、もう絶対に無理。
ペーパーテスト云々いう前に、娘のパーソナリティと小学校受験でオーソドックスに求められている人物像のコンセプトがことごとく合ってない。
なんなら見学しているだけでモゾモゾとしちゃって、触るなって言われたら触りたくなっちゃって、ヒソヒソ話してパパ友に「シッ」と言われている私とも合ってない(笑)
で、最後に、そして完全に諦めたのは、あの春、赤門がそびえる大学でのことでした。
夫の素敵なセンパイから「息子が五月祭の実行委員やっているから行ってみて」と嬉しいお誘いを受け、家族で遊びに行ったところ、児童教育を専攻している生徒さんたちが、子供たちにグループワークをさせていました。
柔らかい素材でできた大きくてカラフルなブロックを使って、「グループみんなで協力して一軒の家を作る」企画なのですが、娘の所業ときたら!
ピンクのブロックを「これ、わたしが使っていいですか?(ニッコリ)」と全て集結させ、ひたすら自分の部屋だけを作り、他の部屋を作っているチームを一切手伝わず、作り終わってからは「ごめんね。ここわたしの部屋だから入らないでね」と他の人を拒否。そして「お母さん、わたしの部屋へようこそーーー♪♪♪」と天使の笑顔でご招待くださいました。
お友だちの協力を求められるグループワークは必須と聞いていたので、これにて終了。
ペーパーテストなら頑張らせることはできても(頑張らないとしても)、この部分にテコ入れしてしまったら、もうそれは娘ではなくなってしまう。
幼稚園から付属にダンクシュートを決めたママたちに、このエピソードを披露したところ、「うん!中学校受験がんばれ!」と励まされたものでした。
この数年後、小学校中学年だった時に参加した「資源は豊かだが他国の支配下にある国」「貧しいが人口が多い国」「テクノロジーは発達しているが、人口が少ない国」などなど、特徴がある国の政府になって、地球を襲う災害に各国が協力しあって立ち向かうグループワークでも相当な世界の覇者っぷりを見せていたっけ。
当時のことを娘に話すと「黒歴史やめてー!」と怒られるのですが、今、思うとずいぶんと人間的に成長したな、と思います。
この時も、東大でも、わたしの背中には冷や汗が流れていたものでしたが、先生たちにはいつも「きみ、めっちゃGJ!」と言ってもらえていました。撹乱役として。
先日行われたロボットのデザインをする発表型ワークショップで東大の先生から「君、五月祭においで!きっと楽しめるよ!」と誘われていて、かれこれ10年前のことを思い出しました。
このワークショップはグループワークではなかったので、撹乱役として面白がられたわけではない……と思いたい!
ちなみに、今の中2の娘でも、小学校受験に受かる気は全くしないのが本音ですw
そして書き忘れていましたが、後悔は全くしていなくて、今の娘を見ると中学受験&今の学校が最適解としか思えないのです、まる。
