ハードロックバンドEUROPEに雷を打たれたのが16の時。当時は、EUROPE聴いてたら、ご飯いらないなんて言ってました。そこからバンド休止まで6年。その間に私は就職し、人口4000人くらいの小さな町に住むことになりました。テレビはブースターをかまさないと見れない。そして、見れる番組の数も減ってしまった。本屋さんもレコード屋さんも隣の市に行けばあったのですが、地元に比べるとEUROPE関連の情報を取ることは厳しくなりました。そして、バンドの休止。ネットもガラケー0円で配ってた時代で、ネット検索も厳しい時代。懐かしい。
すっかり、EUROPEから離れてしまった私。もちろん、ファンである事はかわりなく、10代の頃を懐かしく思う自分もありました。
そして、転勤。新たな土地も小さな町です。
もちろん、住めば都という言葉があるように、どちらも楽しく過ごさせてもらいました。
30になる直前、ガンが見つかり、少しの間いわゆる闘病をしたわけですが、その時の私はハードロックを聴く体力もなく、もう少し穏やかな曲を聴いていました。聴くにも体力が必要だと実感したのは、術後ICUに一泊する病院だったのですが、穏やかな曲を選んでMDに入れ、手術に臨んだわけですが、その穏やかな曲さえ、術後はうるさく聞こえ、聴いてられなかった。エネルギー溢れる音楽。聴くには体力が必要なんだと、その時初めて実感しました。
一通り治療なども体験したので、カツラも被ったりしましたが、今はおかげさまでフサフサです。
経過観察に移行後、仕事も復帰して、少し経った頃
10代の頃文通していた友達が、ドイツに移住し、EUROPEのライブに行ってきたと、住所不明になった私を探して、お手紙をくれました。その後また、そこで文通は途絶えてしまうのですが、再結成後のアルバムをすぐ購入。ところが、その時の心の状態はまだエネルギー不足であり、別の意味で人生の過渡期を迎えていたので、またEUROPE愛に蓋をして、しばらく過ごすことになりました。
そこから、自分自身とは何なのか問うようになり、かなり心のワークをしました。こちらは、今でもしている事です。自分では気づかない、心の引っ掛かりに気づき、一つずつ受け入れていく作業は日々葛藤しながら過ごし、今までの自分を一度壊す事は容易ではありませんでしたが、本当の自分自身を取り戻すにはこれしかありません。
まだまだ、ねばならぬの自分はいますが、その自分を今は知っています。
そうして、START FROM THE DARK購入後から20年近く経ってしまいました。
先月、姉が「題名のない音楽会」を見ていたら、EUROPEが来日するCMが流れたよと何気なく教えてくれた事が再燃するきっかけに。
今はネット時代。あら、オフィシャルでYouTubeがあるじゃないと空白期間のアルバムやライブ映像を見ていたら、眠っていたものが目覚めて、火がつきました。私、これ大好きだった。音楽がたまらない。大人になった私は(オバさんだけど💦)、時間やお金は10代の頃とは違って、大分自由。寝ても覚めてもEUROPE状態。
既成概念の枠に囚われていた10代の私から、心の自由を少し取り戻し、やっと、青春時代のやり直し。
2巡目の人生が始まり、より自由に生き直すんだとEUROPEの音楽に響く自分の心から教えてもらいました。
人それぞれ、魂揺さぶれるものは音楽だけでなく色々あると思います。今回の私はそれが、EUROPEだった。
改めて、音楽の素晴らしさや、表舞台に立つ方への感謝が溢れます。
頭で考えるのではなく、テクニックで人生を乗りこなすのではなく、深いところから魂の揺さぶられる
ものと出会えたら、それだけで人生は輝きます。
そんな大好きなEUROPEのライブが目の前。
私の人生のやり直しは、始まったばかりです。