『パリ警視庁迷宮捜査班』にワクワク
『パリ警視庁迷宮捜査班』
ソフィー・エナフ
山本知子、川口明百美訳
早川書房
わたしの班で出た感想をすこしご紹介します。
・ 「アンヌ(特別班班長)は理想の上司」
一同同感 日本で映像化するなら天海祐希か
・「班員も事件の真犯人もある意味ゆるい。でも、そこがいい」
・「人情もの」
・「読後感がさわやか」
・「イマドキ感のある群像劇」
(多様性を取り入れ、表面的なかっこよさにとらわれていない)
・「登場人物がフルネームではない章が挿入され、それで犯人像がピンと来た」
(鋭い読み手にかかるとそうなんですね
わたしは「名前が短くてこの章読みやすい」なんてお気楽に喜んでました…… )
よく比較される「特捜部Q」シリーズよりも、エド・マクベインの「87分署」シリーズに近いのではないかというご意見も出ました。
今回の課題書はパリ警視庁のお荷物扱いされた警官たちが「特別班」に集められて、未解決事件の捜査をする話なんですが(いまさら説明すると)、いろいろな理由で組織からはみ出した刑事なので、それはもう個性的。
読者をわくわくさせてくれるんですよね、普通じゃない(平凡ではない)人がわんさか出てくると。
それぞれあのキャラがよかったと参加者さんたちも名前を挙げてくれました。
とくに人気があったのは――
アンヌ・カペスタン――班長、射撃の名手、過剰発砲で停職処分
ルイ=バティスト・ルブルトン――元交渉人、同性愛者、冷静沈着
ジョゼ・トレズ――相棒がことごとく死傷したのであだ名は「死神」
エヴァ・ロジエール――作家(副業)として大成功
本書ではあまり活躍の場がなかったほかのメンバーも今後が楽しみです。
個人的にはギャンブル好きなエヴラールに期待してます
というわけで40分×2セッションの読書会が無事終わり、そのあとさらに40分オンライン懇親会に突入。
それぞれ好きな飲みもので画面上で乾杯し、2班にわかれて雑談しました。
フリートークは4名くらいが話しやすいようですね。
今後も毎回の反省点を踏まえてオンライン読書会をつづけま~す。
ツイッターで告知しますので、よろしくお願いいたします。
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