キモノは一生もの

今日は着物です
ちょっとした演奏会でお琴を弾いて来ます♪
着物は江戸小紋。
普通の小紋と違って、紋をつけたり帯によっては、結婚式やパーティーにも対応出来る格上の着物です。
まだ20代の頃に、江戸小紋の職人の技を見させて頂く機会があって、その伝統の技の奥深さと大変な工程に感動して、
これは一生物の着物だ!
と思い、他に帯も合わせて総額??万円くらい衝動買いしました。
その時、着付けの先生が、好いものは一生もの、こういうのを着ることはあなたの自信にも繋がりますよ。と言われたのを覚えています。
今思えば、売るためのセールストークだったかもしれませんが、
今はその意味がわかります。
当時、渋い色が好みだったとはいえ、若い私がこの着物を着ると、ただ地味で沈んで見えて、着こなすのが難しく、というより経験不足で着こなせなかったんですね。
結局殆ど袖を通さず押し入れに眠っていました。
そして今、三十路も半ばを過ぎて、着物も普段着になりつつあるほど着慣れている最近、久しぶりにこの着物を着たら、とても着心地がよくしっくりくるのです。
そして地味な色が、逆に大人の落ち着きや品のようなものを漂わせてくれてるような、そしてシャキッとした気持ちになるんですね。
年齢や体型に合わせて着れる服が少なくなるのに比べて、
着物は年を重ねれば重ねるほど、女性の色気や品を香り立たせるものだと最近感じてます。
また自分の生き方が表れるともいえます。背筋が曲がってたり、汚い歩き方だと美しくないですものね。
最近はやっと着物を普段着に着ていても違和感がなくなってきたように思います。
着物に馴染む体になってきたというのでしょうか。
中村玉緒さんが、着物の著書で言っていました。
着物を着て歩いている時に、すれ違う人に振り返られるようじゃ駄目だと。
着物が歩いてるみたいなのではなく、
理想は誰も振り向かないほどに、着物が馴染んでいて自然であるということなのでしょう。
私も40過ぎたら着物を普段着にしようと考えてます。
着物が似合う凛として背筋の伸びた私でいたいですね。
この江戸小紋も60、70歳で着た時、どんな私を演出してくれるのか楽しみです。
着物が一生ものというのは、そういう意味なんだと思います。
では、まもなく開演です♪