宇野千代の言葉
「小説は誰にでもかける。それは、毎日毎日坐ることである」
作家、宇野千代が、小説を書くことへの核心をつかんだ時の持論だ。
彼女が深く感銘を受けた人形を作った、ある人形師の仕事場を訪れた時、
何十年も、毎日毎日、座布団がぺちゃんこになるほどに、
同じ場所に坐り続けて、
同じように人形を彫り続けている姿を目にして、刺激を受けたという。
毎日毎日同じことをする。
毎日毎日、楽器の前に坐る。
言葉を入れ替えてみよう。
仕事でも、芸でも、勉強でも、
何かを極める上での一つの核心である気がする。
宇野千代の「生きていく私」を読んでいる。
久々に夢中になって読んでいる。
自由奔放に生きながら、
料理本を出すほどの料理の腕前、
着物デザイナーでもあった彼女の生き方に興味をもったからだ。
生きる活力を与えてくれる言葉に溢れている。
テーマは違うけど、いつか宇野千代の魅力を紹介したいなぁと思う。
