タクオはついに5歳になってしまいました。
元気で、無事に5歳を迎えられたのはめでたいことですが、発達状態を見ると微妙な気持ちだったりします。
ただ、5歳を迎えるにあたって、今さらながら私が考えを改めたことがあります。
最近になって、これだけ一生懸命療育してきたのに、いまだにこんな簡単なことがわからないのか。。。とがっかりすることがあり、そのときにハッと気づきました。
私は今まで、タクオの力を過信して高い要求をし過ぎ、負担をかけていたのではないか。
こっちがわかるなら、これくらいのことはわかるかな、なんて、勝手な自分の物差しで判断してしまってた。
わかってればよっしゃ!だけど、理解出来てないことがわかると「こんなこともわかってないのか。。。」と勝手にショックを受け、悲しい気持ちになっていました。
私は間違っていた。
この子のありのままを見ないで、過大な期待を勝手に背負わせ、要求し、知らず知らず苦しめてしまってたのかもしれない。
はじめから出来るなら療育なんか要らないのに。
理解を妨げる障害を持っている事実をきっちり認めれば、何度も何度も落ち込む必要はない(いや、ある程度は仕方ないけど)。その現実を受け止めた上で、そこからどうやって理解させようかと考えないと、親も子もお互いに苦しいだけじゃないかと。
4歳までに、5歳までに、なんてのがなくなることで、逆にいい意味で開き直った感じです。
考えを改めると、なぜスモールステップで、エラーレスの学習が必要なのか、ようやく理屈抜きで、自然に理解出来た気がします。
多分初めからこれがすっと理解出来てれば、もっと楽に学習させてやることが出来ていたのかもしれない。発達が遅い親でごめんよ。。。
しかし、考えを改めると、私は逆に精神的に楽になり、怒る回数が格段に減りました。
私が怒るのは、ほんとにイラついてるときもあるけど、自分自身の恐れや焦りの感情の爆発をタクオにぶつけてただけのことが多かったので、恐れや焦りを手放せば怒る回数は減るのです。母親の私が落ち着いていると、タクオには確実によい影響が出ます。
その影響だけではないでしょうが、年度替わりから大きく退行してしまっていたタクオが、最近ようやく長い長いトンネルを抜け、このところ、何だか話がグッと通じやすくなりました。
パニックが減り、時間も短くなり、コンプライアンスも今は少し安定しています。
指示が通りやすいし、質の悪いおふざけもちょっと減ったかな。
さて、今後どうやって進めていこうかと、常に考えているんですが。
発達障害にもいろいろです。
単なる親の勘ですが、タクオの場合かなりいろんな困難が重なってるような気がしています。
まず必要な音が判別出来なくて話きけない、話きけて頭では理解出来たとしても、目や手がついてこなくて実行出来ない、言いたいことがあっても言葉がすっと出てこない、いまわかってたのに忘れちゃって、なんだっけなーって考えてたら他にきれいなもの見つけてうっとり。。。みたいな。
だから、ただただ正攻法だけで詰め込もうとするだけではかなりしんどい感じがして、あらゆる方面からアプローチを試しています。
現在のうちの療育はこんなイメージです。
1. ABA:
教え方自体の型。コミュニケーション方法の型。家庭療育全体の枠組み。
教えるべき課題集。こどもが必要な知識集。進度の目安。
我が家ではABAセラピーは晩ごはん後にやっていたのですが、すごく最近眠そうでぼーっとする時間が多くなってきたので、朝方に変えました。でも夕方、晩、と細切れでも少しずつやって、トータルでは時間を伸ばしてます。1日合計2時間くらいかな。
2. ワーキングメモリ:
脳機能自体の力を上げる、筋トレみたいなもののつもりです。
最近はカードなし、頭の中で数字の大小を理解し、表出出来るようになってきました。
3. 身体機能:
毎朝たった3分ほどの体操と、晩寝る前の10分ほどのマッサージ(ブレインジムとBBAというもの)を開始して1か月と少し。身体の発達が少し進んだ気がします。
正中線を超えた動きが自力で出来るようになってきています。
それに伴い、少し複雑な動き1-2個なら、その場で同時模倣出来るようになってきました。
本人も自由度が増したんだと思いますが、楽しそうに模倣してくれます。
ちょっと複雑な動きになると、やろうとしても身体が整ってないから難しかったんだな、と思います。
身体の発達は、実は柔軟な思考やコミュニケーション能力とも繋がっているらしい。
この理屈はよく理解できてませんが、直感的に私は正しい気がします。
マッサージすることは、親子ともにリラクゼーション効果があり、オキシトシンも出そうだし。また、出来るだけたくさん身体を動かし、歩くことも心がけています。
4. 栄養: グルテン・カゼインは控え目に、鉄・たんぱく質を積極的に.。
完璧には難しいですが、ゆるゆると、少しでもプラスになればと実行しています。
5. 漢方: 小児科の先生に、量が多すぎて子供には負担ではないか、と言われ、しばらくお休みしていましたが、よく考えると昨年ぐっと伸びた時期は漢方を取っていたから、再開してみます。4歳半ごろからイライラが増えてきたタクオ。それが少しでも収まるといいな。。。
身体やワーキングメモリと連動してか、精神的にも成長が見えます。
ターザンロープなど、なぜか今まで全力拒否していたことに、挑戦しようという「意欲」がちょろっと垣間見えたり。
今朝もプチパニックに陥ってしまいましたが、5分ほどで終了したあと、「着替えて」と声をかけると、普通にさっさと着替えて朝ごはん食べだしたのもびっくりしました。
5歳というと、伸びしろが気になるところですが、まだまだ出来ることがあるし、まだまだ伸ばせる感触があります。
コツコツと地道に続けていきたいと思います。