我が家のトイレトレーニング体験談です。

全然スムーズではないし、かなり強硬で褒められた方法ではないんですが、書いてみます。

うちもトイトレするときにいろんな体験談を読ませてもらいましたが、スムーズに行きました!て話がほとんどだったので、簡単にいかなかった例として、ご参考までに。

 

トイレトレーニングって、大変ですよね。自閉症の子となるとなおさら。

母としても始めるまでにけっこうな覚悟を要しました。

あまり急いで始めて、ズルズルと長期間に渡り何度も失敗させたくないと考えていたので、タクオは3歳ちょうどくらいからはじめました。

 

はじめは部屋に置いたおまるに座らせることから始めました。

基本的にコンプライアンスの悪いタクオは、おまるに座らせるのも一苦労でした。

座ったら電車の動画を見せる、でどうにか座ることは出来ましたが、ちょこちょこ座るだけで、一向に排尿しようとする気配がなかったため、最終的には覚悟を決め、出そうな時を狙って押さえつけて排尿の実績を作りました。

 

無理矢理押さえつけたりしてはいけないんでしょうね、ほんとは。

(**「つみきの会」も「ABA」もこんな強硬な方法奨励してません。自己判断でやりました。)

でも一度出来てしまうと、嘘みたいに簡単に身につけたりするのはタクオにはよくあることです。おしっこもそうでした。

なので、本人は嫌がってめちゃくちゃ泣いて暴れてましたが、出来る出来る~とか明るく言いながら出るまで一緒に頑張り、出来たら「わ~、すごい、出来たね~!!」て褒めまくり、「俺できた、俺すごい」て思えるように持っていったつもりですキョロキョロ 

出来たとなると、本人も笑顔で喜んで、次から簡単にやってのけるようになったので、結果OKではなかったかと思ってるんですが。

 

しかし、しばらくは、ちょっと叱ると仕返しのように違う場所でおもらししたり、何か急に部屋の真ん中でやってみたりしてました。実験してるかのように、ズボン履いたまま下を見ながらじょ~って。

おまるやトイレでするという習慣がしっかりつくまで、2か月くらいはかかったように思います。ちなみに、おまるからトイレへの移行はまったく問題ありませんでした。怖がることもなく。そこはタクオにはツボではなかったらしいですが、こういうツボは個人個人違うんでしょうね。

 

うんちは、機会も少ないし本人の抵抗もすごくて、さらに大変した。

おしっこは成功したので、ほっと一息、ゆっくり進めようと思ってましたが、動画を見せて座らせるだけでは、ほんとにいつまでも座ってるだけ。1-2時間でも座る勢いでした。出そうなはずなのに我慢出来るのがすごいんですが。

 

待っても待っても進まないので、やはり最終的には明らかに出そうなときに後ろから押さえて、成功させました。出るまで絶対立たせない!と腹をくくり。

一応歌なんか歌ってリラックスした雰囲気は出したつもりですが、親子ともに汗だくでした。

しかしうんちはかなり抵抗あり、1回だけではなく、5-6回は無理矢理押さえて出させたと思います。辛くて、一緒に泣いたりしながらがんばりました。

 

さて、そうして自宅ではできるようになったものの、他の場所ではまた話が違い、やり直しです。

うちである程度出来るようになってから、保育園でもトイトレをはじめてもらっていたものの、半年ほどにわたって失敗を繰り返し、失敗体験山積みになってしまってました。

タクオの保育園は、園の中のことに介入するのを極端に嫌う閉鎖的な園ですが、これに関しては先生の力じゃ埒があかない、失敗をいつまでも長引かせるとどんどん難しくなると思ったので、私が乗り込みました。

夕方、今なら人も少ないからちょっと泣いてもいける!というチャンスをつかんで、「ちょっとトイレ借ります!」と宣言し、これまた一緒に座り込んでがんばりました。

乳児用で、ある程度のスペースがある小部屋に、小さな便器が2つ並んでいる感じのトイレで、ひとつを占領して私が後ろに座っても、まぁどうにかご迷惑にならないかと。

 

案の定タクオはめっちゃ泣いて、担任の先生は「・・・」て感じでしたけど、その場でいくら泣こうが、以後ストレスなく排尿できるようになることがタクオのためだと思ってがんばりました。

果てしなく続く号泣と、居心地の悪さに心折れそうになりながら。

たまたまトイレに入ってきた、ほとんど知らないママさんに「ガンバレ!」て応援してもらって泣きそうでした。

 

そして、1時間ほど経過したころ、隣のトイレに一つ上のお兄ちゃんがきて、ちょろ~っておしっこしてドヤ顔で出ていきました。

するとその直後、つられるようにちょろ~っと出して成功! 

お兄ちゃんが天使に見えました。

 

次の日は、座った瞬間に出して、タクオがドヤ顔。

やはり、成功の実績をまずは1回作ってしまうことがとても重要なんですよね。

 

排尿も、自閉症児の場合は、一種のこだわりみたいなものなのかなと思ったりします。

ほんとは出来る力があったとしても、何らかの理由でどうしてもやりたくないんですね。

しかしそれをどうにか一度経験させてしまうことに成功したら、それ以降はまったく問題なくなってしまう。

不思議な性質だと思いますが、私はここを重要視しています。

こういうところに、タクオの成長の鍵があるんじゃないかと。

 

そしてそこからはセオリー通り、先生にも立ち会ってもらうよう頼み、徐々に私が離れ、先生が近くに行き、最終的には先生だけでも出来るように。そしていろんな先生、誰がついていても出来るように持って行ってもらいました。

 

さらに続きます。

家庭、保育園は出来ても、外出先はまた違う。。。あーほんと大変。

ここはイオンの子供用トイレ(個室)をお借りしてトレーニングしました。

やっぱりものすごく泣いてましたが、イオンでは20分くらいで出来ました。成長してますね。

そして、イオンでも成功したら、あとはどこでも出来るようになりました。

 

記録を見ると、ここまで来るのに合計9か月かかったみたいです。

初夏に始めたのに、年越しちゃってました。

 

でも去年、少々無理矢理でしたが、がんばっておいてよかったと私は心から思っています。

もし長引いてまだおむつ取れてなくて、また今年再度ってなると、タクオは力が強すぎてもう押さえつけるのは難しくなっているし、少し自尊心も出てきているから、すごくこじれたんじゃないかなって思います。

 

結果的には3歳がベストだったのかな。

もう少し早くて、もっとわけわかってないうちにやるのもアリだったかもしれません。

こればかりは本人の能力にもよりますが、できるならば早いに越したことはないでしょうね。

 

今は外出先でも完全にパンツです。

基本はこちらから「トイレ行こうか」と声を掛けますが、たまに自分からも教えてくれます。

そういえば先日は、ブッフェでたらふく食べた後にトイレ行ったら、しれ~っと普通に排便し出してちょっとびっくりしました。外でも出来ちゃうんだね口笛

 

おねしょも4歳そこそこを境になくなりました。

おねしょは身体の造り次第らしく、健常児でも小学校高学年でもする子もあるみたいなのであまり気にしてなかったですが、タクオは身体の機能は立派らしい。

この間、40℃近い熱を出したときでも、フラフラしながら夜中におしっこに起きて来て、感心してしまいました。

 

本当はもうひとつ、センサーのついた立ち便器も克服しないといけないんです。

立ち便器での排尿自体は出来るんですが、センサーが付いてると怖いらしく。

立ち便器って今大概センサーついてるんですね。保育園でもついてて使えないんです。

保育園では、通常男の子は立ち便器使うところを、タクオは座るタイプを使うので、小うるさい女の子に「男の子はあっちだよー」なんて突っ込まれたりしてるんですよね~。

今はいいけど、小学校だと「お前うんこかよ~」て絶対言われるし。

 

もう1回だけ、夏休みにでも、イオンでトイトレがんばろうかな。。。

療育関係者には、あらゆることで「無理させてはいけない」って言われるから迷うんですが、できるだけ幼いうちに出来ることを増やしておいてあげることが、私の務めではないかと思ってるんですよね。本人の自信にもつながるし。

 

「無理させてはいけない」を真に受けて、強硬トイトレしてなかったら、ひょっとすると今でも出来てなかったかもしれません。こだわりが強い子は、例え能力があったとしても「やってみようかな」なんてまず考えませんから。なら、早いうちに無理矢理でもやらせてしまった方がいいこともあるんじゃないかと思うんですよね。個人的な考えですけど。

 

そしてそんなことは各専門家からは絶対言えないだろうと思います。

子供の意思を尊重してない、とかいう話になるし。

親にしか決断・実行できないことと思います。

いろんな方に相談はさせてもらいますが、結局のところ、決断・実行して、その結果に責任を持つのは本人と親である、といつも私は思っています。

 

とはいえ、センサーが怖いってのは聴覚過敏が関係すると思われ、それはまた別の問題なので、これに関してはそこまで必死になる気はないですが。無理矢理チャレンジ法でトライするなら、今年あたりが最後のチャンスかなって思います。

今ならギリギリ、子供がぐずってるのかな~くらいで済ませてもらえても、あまり大きくなるとほんとに「何?虐待??」となりますからね。

 

とりあえず1回トライしてみるかな。。。