二年間の休暇(上) (福音館文庫 古典童話)/福音館書店

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二年間の休暇(下) (福音館文庫 古典童話)/福音館書店

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みなさんこんにちは~ヾ(*´∀`*)ノ

毎日暑いですね。
管理人は求職中の悲しい暇時間を利用して
学校にボランティアなんぞに行っているんですが
熱中症で倒れている生徒さんが何人かおられました。
まだ夏じゃないからと忘れがちですが
水分補給しっかりしてまいりましょうね。

さて5月のジュール・ヴェルヌ月間をしめくくるのは
『二年間の休暇』であります。
「え?なにそれ知らない」と思った方!あってます!
この作品は『十五少年漂流記』というタイトルで有名になりました。
しかしその十五少年漂流記は、実は完訳ではないんです。
よけいな描写が省かれてるんですね。
これはその完訳版です。

お話はご存知15人の少年達がとある無人島に漂着し
助け合いながら、時には喧嘩しながら
強く生き抜いていく、というお話です。

以下ネタバレ

話の肝となるのは、フランス人のブリアンとその弟ジャック、
イギリス人のドニファン、アメリカ人のゴードンです。
もう人物紹介の時点で
「あー、きっとドニファンと仲違いするんだろ?」
「あー、ジャックなんでしょ?遭難の原因?」
「でもみんな仲直りするんでしょ?」
と、だいたいわかります。
ヴェルヌはそんな陰惨な話を書く訳がない!!

でも、筋がわかっていてもスリリングなんです。
ただの冒険小説となめてかかっていてはだめで
ここでこういう事件が起きたらハラハラするでしょ?
というヴェルヌの手腕にまんまとのせられます。

前回読んだ『ミステリアス・アイランド』に比べたら
かなり恵まれた遭難なので
そこは少し安心して読めました。
逆にサバイバルに重点を置かなくてもいいので、
人間関係や少年達の内面にスポットが当たっている感じ。
しかし続けてサバイバルものを読んだので
なんだか食事にものすごく感謝したヴェルヌ月間となりましたとさ。