月世界旅行―詳注版 (ちくま文庫)/筑摩書房

¥1,296
Amazon.co.jp
皆さんこんばんは~ヾ(*´∀`*)ノ
GWも終わってなんだか疲れたなぁという方、多いんじゃないでしょうか。昼間暑くて夜寒くて体調を崩されている方もいらっしゃるかもしれません。そういうときはじっと本の世界に浸ってみれば、いつの間にか過ぎ去っているものですよ!気楽に参りましょう!
さて、本日の本はジュール・ヴェルヌ『月世界旅行』です。
今月はジュール・ヴェルヌ月間にしよ~_φ(゚∀゚ )
と気楽に構えて前々から読みたかったこの本を手に取ったんですが、詳しすぎwwwじっくり読んでいたら思いのほか時間がかかってしまいました。でも内容も注釈も文句なしに面白い!!
一つ注意なのは、この邦題のせいで「あ~なんだか登場人物達が月を探検する話なのかな~」と思っちゃう事です。それは誤解です!これ原題は『FROM THE EARTH TO THE MOON』、地球から月へ行くまでの話を書いたお話なんです。
時は南北戦争終結後。大砲を改良しぶちならすのが何よりも好き♥︎という技術者集団「大砲クラブ」は暇を持て余していました。戦争が終わって大砲をぶちならす機会がなくなってしまったから。血気盛んなヤンキーたちは「なんとかしてもう一回戦争おこそうぜ!」と言い出す始末。特にJ・T・マストン。こいつ調子のりすぎ。いいやつだけど。
そんな時にこのクラブの会長さんインピー・バービケインは大砲の平和的利用、宇宙開発のために大砲を使っては、というとんでもない提案をします。カリスマ性のある優れた技術者である彼はたちまち世界中の注目の的となり、資金を集め計画を実行に移す事になります。
当初の予定では月に砲弾をぶち込むだけだったこの計画。しかしそれは一人のキ印フランス人によって大きく進路を変更します。それはつまり人間、自分を乗せて月に飛ばしてほしいという提案でありました。
以下ネタバレ
とにかく登場人物達が魅力的です。ヴェルヌはあまり作品に女性を登場させないそうなんですが、今回も男くさい!!そしてその男達が背負っているそれぞれのヴェルヌの願いを詳細な訳で知る面白さがあります。完璧だと思われたバービケインが、実はガチガチのアメリカ人であったり、アルダンの奔放な性格はヴェルヌの憧れの友人ナダールのアナグラムだったり、ニコルの反発が、実は仲間に入れてほしい気持ちの裏返しだったり、それぞれのキャラクターの裏に隠された作者の意図が読み解かれています。
『海底二万マイル』のコンセイユの時も思いましたが、ヴェルヌの作品には腹心の部下がよく出てくるようですね。今回はマストン君がそれにあたります。「バービケインの頭を打ち貫くなら自分の頭を十回撃て!」といっちゃうほどバービケインラブ♥︎
こういう男達の仲間意識は、女の私には永遠の憧れなのであります。
さて、砲弾に乗り込んだ三人は、無事に月にたどり着けたのでしょうか。続編も楽しみに読みたいと思います。

¥1,296
Amazon.co.jp
皆さんこんばんは~ヾ(*´∀`*)ノ
GWも終わってなんだか疲れたなぁという方、多いんじゃないでしょうか。昼間暑くて夜寒くて体調を崩されている方もいらっしゃるかもしれません。そういうときはじっと本の世界に浸ってみれば、いつの間にか過ぎ去っているものですよ!気楽に参りましょう!
さて、本日の本はジュール・ヴェルヌ『月世界旅行』です。
今月はジュール・ヴェルヌ月間にしよ~_φ(゚∀゚ )
と気楽に構えて前々から読みたかったこの本を手に取ったんですが、詳しすぎwwwじっくり読んでいたら思いのほか時間がかかってしまいました。でも内容も注釈も文句なしに面白い!!
一つ注意なのは、この邦題のせいで「あ~なんだか登場人物達が月を探検する話なのかな~」と思っちゃう事です。それは誤解です!これ原題は『FROM THE EARTH TO THE MOON』、地球から月へ行くまでの話を書いたお話なんです。
時は南北戦争終結後。大砲を改良しぶちならすのが何よりも好き♥︎という技術者集団「大砲クラブ」は暇を持て余していました。戦争が終わって大砲をぶちならす機会がなくなってしまったから。血気盛んなヤンキーたちは「なんとかしてもう一回戦争おこそうぜ!」と言い出す始末。特にJ・T・マストン。こいつ調子のりすぎ。いいやつだけど。
そんな時にこのクラブの会長さんインピー・バービケインは大砲の平和的利用、宇宙開発のために大砲を使っては、というとんでもない提案をします。カリスマ性のある優れた技術者である彼はたちまち世界中の注目の的となり、資金を集め計画を実行に移す事になります。
当初の予定では月に砲弾をぶち込むだけだったこの計画。しかしそれは一人のキ印フランス人によって大きく進路を変更します。それはつまり人間、自分を乗せて月に飛ばしてほしいという提案でありました。
以下ネタバレ
とにかく登場人物達が魅力的です。ヴェルヌはあまり作品に女性を登場させないそうなんですが、今回も男くさい!!そしてその男達が背負っているそれぞれのヴェルヌの願いを詳細な訳で知る面白さがあります。完璧だと思われたバービケインが、実はガチガチのアメリカ人であったり、アルダンの奔放な性格はヴェルヌの憧れの友人ナダールのアナグラムだったり、ニコルの反発が、実は仲間に入れてほしい気持ちの裏返しだったり、それぞれのキャラクターの裏に隠された作者の意図が読み解かれています。
『海底二万マイル』のコンセイユの時も思いましたが、ヴェルヌの作品には腹心の部下がよく出てくるようですね。今回はマストン君がそれにあたります。「バービケインの頭を打ち貫くなら自分の頭を十回撃て!」といっちゃうほどバービケインラブ♥︎
こういう男達の仲間意識は、女の私には永遠の憧れなのであります。
さて、砲弾に乗り込んだ三人は、無事に月にたどり着けたのでしょうか。続編も楽しみに読みたいと思います。