- ふたたび赤い悪夢 (講談社文庫)/講談社
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みなさんこんばんはー(*´∀`*)
オリンピック終わっちゃいましたねー(´・ω・`)
管理人は最近次の職を得るために勉強なぞしてまして
めっきり本を読む機会が減りました。
うう……明日を生きる活力が足りぬ!!
今まで娯楽小説しか読んでこなかったので
ビジネス本だとか仕事関係の本を読むのは
新鮮な体験です。なかなか面白いです。
さて、本日の本は法月綸太郎『ふたたび赤い悪夢』。
ノックスマシンがね……1位になってね……
こりゃもう法月さん全部読まないと死ねないだろうとね
思うわけです。なぜ読んでこなかったんだ私!と。
なので2014年の目標のひとつは法月さん作品読破にします。
さて、本作ですが法月さんの既刊本
『雪密室』と『頼子のために』を絶対読んでからのが面白い!
この二作の登場人物が中心になって話が進みます。
以下ネタバレ
『雪密室』事件で法月警視とともに事件に巻き込まれた中山美和子。
彼女の前に突然現れたひとりの男、
過去に彼女を脅迫した同じネタで、再び彼女を脅迫する男でしたが
もみ合いの末、彼女は誤って男を刺してしまいます。
錯乱し・怯えた彼女は法月警視を頼って逃亡します。
一方その頃法月さん。西村を自殺に追い込んで半年たった法月さん。
私は前作で「あー、結構あっけなく殺しちゃうんだー」と
法月さんは独自の正義感をお持ちの強い人なんだぁという印象を
持っていたのですが、なんのことはない……本人めちゃ悩んでる。
悩める探偵法月さん。今回はパパがすごく頼もしく見えますね。
どうでもいい話ですが法月さんの顔を想像するとき、
私はどうしても作家の法月さんを想像してします。
あの面長でちょっと髭の青い天然パーマの。
でもそうするとすごく探偵法月さんに愛着がわく不思議。
中山美和子を脅していたという実母の凄惨な殺人事件と、
テレビ局を中心とした二つの事務所の攻防。
そして鍵を握る映画監督森山塔彦。
現在の事件が過去の事件の解決の引き金になり、
過去の事件が現在の事件の解決の糸口になる。
まさに『再び』という言葉が似合う綺麗な構図だなーと思いました。
登場人物全員に癖があるのも読みやすかったですね。
ずっと殺人者の血を引き継いだことに苦悩していた美和子ちゃん。
よかった……よかったね(´;ω;`)
通代と雅之の不貞がそもそもダメとは言え……
おまいらがちゃんと気持ち伝え合ってたらこんなことにならなかっただろ!
最後は法月さん自身も言ったように
本当にハッピーエンドでよかった……!!
これでまた悲劇だったら法月さん死んじゃうよ!!
本書はクイーンの『九尾の猫』が大きなテーマとして扱われてます。
読んだことない……読まなきゃ。
それぞれの節のタイトルが旧約聖書モーセの十戒。
聖書というとどうしてもキリスト教的解釈を含めがちですが
クイーンはユダヤ教に馴染みがある人たちだったのですね。知らなかったなぁ。