雪密室 (講談社文庫)/講談社
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みなさんこんばんは~(*´∀`*)
 
今日は朝仕事に行こうと外に出てびっくり、
涼しいんですね!外が!
いつの間にかセミの声も弱くなり、
鈴虫が幅をきかせはじめています。
もう夏も終わってしまうんだなぁと
身にしみて感じました。サミシイ。
 
さて、本日は法月綸太郎さん『雪密室』です。
法月父子の第一作目ですね。
扉に「白い僧院はいかに改築されたか?」とある通り、
先日読んだ『白い僧院の殺人』のトリックを
更に発展させた内容となっています。
 
もちろん白い僧院を読んでいなくても十分面白いと思いますが、
「ええ!あの謎がさらに難しくなってる!」と
2倍楽しめること請け合いですので是非白い僧院を読んでから
本作もお読みになってくださいまし。
 
以下ネタバレ
 
法月パパが招待を受けた「月蝕荘」のはなれで
ひとりの成り上がりの美女が死んでいた。
おかしなところのない首吊り死体、
部屋には世界に二つしかない特殊な鍵、
そして昨晩降り積もった雪による天然の密室。
どこからどう見ても自殺。
 
しかし、パパは彼女が来客たちを恐喝していた事実をつかみ
彼女は何者かによって殺されたのだという確信を得ます。
 
実はパパも脅迫されていたんですね、
というのも綸太郎が実の息子ではないとな。
その先のシリーズを先に読んでいた私は
「ぎょえええええええマジで(°д°)」
と思ってしまいましたが、それはフェイクのガセネタでした。
 
肝心のトリックですが、いや~美しいですね。
まさに本格推理といいますか、
展開が丁寧でわかりやすい。
単独犯じゃないよなーとは思っていましたがまさか3人とは\(^ω^)/
でも突き詰めて考えるとこの3人しかいないんですよね。
うまく伏線を張ってあります。
雪の上を後ろ向きに歩くっていうトリック自体は
一生に付されるようなオーソドックスなものだと思いますが、
複雑な共犯関係が絡んできて一味違った面白さがあります。
 
そして法月父子ファンのあてくしは法月ママの話で
ぐやぢいいいいいいいってなりましたよ(゜´Д`゜)
マジクズだなこのえらい官僚。
最後に逮捕されてくれて本当によかった。
 
少し今に比べて文章がこなれてない?ちょっと淡白な印象でした。
しかし、この王道の問題に果敢に挑戦する
法月さんはやっぱりクイーンの系譜なのだなと思います。
これから悩める作家として作風が紆余曲折していくそうですが、
追いかけますよ!法月父子!