白い僧院の殺人 (創元推理文庫 119-3)/東京創元社
¥798
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皆さんこんばんは~(*´ω`*)
 
今日の夕方は久しぶりに夕立に逢いまして、
そういえば今年ってそんなに雨降ってないな~と
のんきに考えていた管理人です。
夏は暑くてじっと本を読むには不適ですが、
そういう日は図書館に行ってクーラー代を浮かせてやりましょう。
 
さて、本日ご紹介するのは
カーター・ディクスン『白い僧院の殺人』です。
海外もの疎い私、しかもカーは文章が固くて
読みにくいみたいな話をよく聞くので敬遠しがちです。
しかし、そのトリックに関しては一級品の評価が多いですね。
特に本作は有名な雪の足跡密室を使った
カーの最高傑作との誉も高い作品です。
 
文章は最初こそ戸惑いはしましたが、
読み始めると気になる気になる。
結局一気に読み終わってしまいました。
新しい訳のものは更に読みやすくなっていると思います。
 
では以下ネタバレ
 
有名な映画女優マーシャ・テートが
白い僧院と呼ばれるお屋敷の別館で殺された。
死体発見時、足あとは発見者のものしかなかった。
いいですね(・∀・)シンプルな謎が故に
解けそうで解けないもどかしさがあります。
 
もちろんセオリー通りに第一発見者が疑われ、
自殺未遂なんてするもんだからこいつ犯人か?
と思われましたが、事件はそんなに単純じゃありませんでした。
 
・マーシャがジョンの報告をやきもきして待っていたこと
・ジョンは自分が殺人を犯したと思い込んでいたこと
・マーシャがエマリーをジョンと勘違いしたこと
 
この3つの要因がぜっっっつみょうに絡んで、
不可能と思われた雪の密室が完成しました。
 
不自然に荒らされた別館の部屋、
たくさん燃やされたマッチ棒、
目撃された女性、一度だけ吠えた犬、
血に濡れた手で掴まれたと騒ぐお嬢さん
いろんな「?」が綺麗にひとつのところに収束していく快感は
やはり絶賛されるだけあるなぁと思いました。
 
ただもう少し大きな文字で読みたかったな……。
1977年版を読んだので目がしょぼしょぼしました……。
 
たまには古典をじっくり味わうのもいいですね!