聖女の救済 (文春文庫)/文藝春秋
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皆さんこんばんはー(*´ω`*)
 
如何お過ごしでしょうか。
管理人は昨日今日と長崎に旅行に行って参りました。
今までに2回足を運んでいるのですが、
やはり何度行っても長崎は魅力的です。
今回は長崎久しぶりな友達といったので、
ハウステンボスに行き、大浦天主堂を見学し、
皿うどんを食べ、長崎電気軌道に乗るといった
オーソドックスな長崎旅行をしてまりました。
 
長崎までは飛行機だったんですけれども、
それでもかなり時間がかかりましたので
お供の本をずーっと読んでいました。
それが本日ご紹介する本
東野圭吾さん『聖女の救済』です。
 
どうでもいい話ですが、旅行中に読む本って
チョイスが難しいですよね。
旅先や鉄道トリックに関係した本を読むという
王道の選び方ももちろんあると思うのですが、
すぐに読み終われるように短編集を選んだり、
エッセイなど軽いものをチョイスするという
選択肢もあるでしょう。
こういうところも個性が出て面白いですよね。
 
私は図書館の本を持っていった場合なくすと困るので、
家族が買ったこの本を持参しただけです(´・ω・`)
 
以下ネタバレ
 
ガリレオシリーズ!!実はちゃんと読んでいないので
これから徐々に読んでいきます。
 
パッチワーク作家の真柴綾音は
旦那に子供ができないから別れようと持ちかけられたという理由で
夫の義孝の殺害を計画する。
夫はあろうことか綾音の助手である宏美に手を出し、
あろうことか妊娠までさせていた。
綾音が彼を殺害するために執念で実行し、
ガリレオに「完全犯罪」と言わしめた驚きのトリックとは!?
 
冒頭から既に東野さんの罠は発動しています。
今回のトリックは実行した時間が非常に大事ですよね。
それを気取られないように、わざと綾音が毒を仕込む瞬間を描写し、
現在と錯覚させているのはテクニックだなーと読み終わって感動。
 
義孝はコーヒーに入っていた毒によって死んだのは間違いない。
しかし、綾音は彼が死んだ時間北海道にいた。
豆にも、ペットボトルの水にも、フィルターにも
毒が仕込まれていた形跡はない。
浄水器や水道管も薄く埃が積もっており
最近手を触れた形跡は一切なかった。
 
犯人が冒頭から分かっている倒叙モノであり、
人間関係もわかりやすく、動機も明白。
なのに先が気になって読みすすめてしまう
作者さんの手腕はさすがです。
 
また、トリックが犯人の心情と深く結びついているのがいいですね。
読み終わってからタイトルを見て納得。
救済と復讐の両方を天秤にかけて過ごした1年間。
女って怖いなっていうのもあるけれど、
同時に弱いんだよね、という共感もある。
フィルターのトリックはある意味お守りのようなもので、
最後の砦を作ることで
彼女は夫との生活の不安にこれまで耐えてこられたのかなっていう。
 
ドラマが再来週から放送されるようです。
綾音さん役は天海祐希!すごく楽しみ。
今回大活躍だった草薙さん。
ドラマでは影が薄いような気がするんですが、
北村さんスキー(*´ω`*)なのでいっぱい登場してほしいな!