記号を喰う魔女 (講談社ノベルス)/講談社
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みなさんこんばんはー(*´∀`*)
 
桜がそろそろ散ろうとしていますが、
皆さんは桜が花ごとボトッと落ちているのを
見たことはあるでしょうか?
私は「桜って変な落ち方するのねー(´ー`)」と
思っていたのですが、あれは雀が花の蜜を吸うときに
花が落ちてしまったものなのだそうです。
美しい桜も雀にとってはご馳走なんですね。
 
さて、本日はカニバリズム好き(?)の方から
おすすめいただいた浦賀さん『記号を喰う魔女』です。
そういうの無理(ヾノ・∀・`)っていう方は
是非別の小説を手に取られるのがよろしいかと。
今回はミステリーのちょっとしたエッセンスにカニバがあるのではなく、
全編を通してザ☆カニバリズムなので……。
 
ミステリーの要素があると見せかけつつ、
一応謎は解けつつ……でもなんだか気持ち悪い。
ジャンルはカニバサスペンス?
安藤直樹シリーズの第五弾なんだそうです、
管理人は知らずに読んでしまったので
皆さんは一作目から手にとってみてくださいませ。
 
以下ネタバレ
 
主人公の小林、安藤、織田、
坂本、石井、山根は中学の天文部。
全てにおいて平凡な小林とは対照的に、
完璧な美貌を兼ね備えた織田は女子の憧れ。
そんな織田がある日、安藤にサヨナラを告げて
窓から飛び降りて自殺した。
一体何故織田は死んだのか……?
 
そして織田の葬式で告げられる離れ小島への招待。
織田が遺言で事件当時居合わせたメンバーを
故郷の島へ招待して欲しいと残しておいたのだそうだ。
不信に思いながらも島へと赴く6人。
そこで待っていたのは凄惨な殺人事件と
カニバリズムという人類の禁忌でした。
 
いい感じにカニバとミステリ、パニックが調合されていますが、
ちょっと管理人は苦手かな( `・ω・) ウーム…
カニバリズムの歴史とか死体なんかは全然平気なんですが、
誰ひとりとして行動原理が理解できないのが辛すぎる\(^ω^)/
小林も安藤も坂本も石井も山根も誰にも共感できないw
 
石井という流されやすいぶちゃいくちゃんがいるのですが、
主人公が「こいつ不快。死ね。汚い」とか平気で言ってますww
むしろあたしゃ石井に感情移入しちまったよ/(^o^)\
 
殺人事件は使用人のスギモトから始まり、
その妻、中野(織田の叔父の同級生)、織田夫妻と続きます。
いずれも死体には逆にしたAの傷が残されていました。
 
そこにちょいちょいカニバ要素入ってきます。
『アミルスタン羊』も出てきます!予習しといてよかったよ!
アミルスタンの由来がアミールというアラビア語と
スタンというペルシャ語だったのは知らなかった。
そのほかも『ひかりごけ』や『狂人日記』など
カニバ好きの人は楽しいんじゃないかしらん。
私はちょっと気分が悪くなりましたが……。
 
何が好みじゃないんだろう……。
これは完全に偏見なんですけど、
カニバに付随する生々しい嫌悪や興奮がいまいち見えないというか
どこか他人事というかうーん、文章が好みじゃないのかな?
いや、でも文章は読みやすくて好みだったし……( `・ω・) ウーム…
 
さて、度重なる事件から安藤を守りぬく!と誓う小林ですが
安藤の秘密を聞いてびっくり(;゚Д゚)!
安藤はカニバリズムだけでなくインセストまでやってた\(^ω^)/
二大タブーを軽々と犯す安藤TUEEEEEE。
(ちなみにこの安藤の息子さんには織田の名前をとって
直樹と名付けられ、シリーズ主人公になったようです)
 
最後の方小林くん悟ってるみたいになってますww
これはあれかな……アミルスタン羊を食べた彼にしかわからない
心情なのかな……。
 
いやー、素晴らしいぶっ飛び具合でした。
支離滅裂なストーリーなんだけれど
読む手が止まらないのはやはり作者さんの腕でしょうか。
歪んでどうしようもなく悪い後味のお話を求めている人におすすめ!