- 翡翠の城 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)/講談社
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さて、本日は建築探偵第三弾!『翡翠の城』です。
篠田さんの作品を拝読するのはこれが3作目ですが、
うーん(;´д`)面白いんだけれど…なんか合わないんだよなぁ。
・私の大好きな館もの。
・探偵が絶世の美男子
・仲間が男性ばっかりなホモソーシャル空間
・謎の美女や可憐な少女
・探偵自信や仲間の過去が描かれる
・もちろん本格推理もの
これだけ好きになる要素が揃っているのに、
なんで拒絶反応が出てしまうのだー!(でも読んじゃうけど)
多分それは同族嫌悪というか
材料が揃いすぎてて自分で妄想できないからなのかなと
ふと思った(なんて身勝手なwww)
あとシリーズものの長所である
「探偵さんがいてくれるから安心(´∀`*)」感がないからかなー。
今ひとつ桜井さんという人がつかめない。
どういう行動原理に基づいて行動しているのかがわからない。
建物を見ることで、その先にある人間を、その人間の抱える問題を
解決する探偵だということは理解できるのだけれど、
なんだか安心感がないのですよ…まだ味方じゃないっていうか。
その点深春さんは安心ヽ(;▽;)ノ照英かわいいよ照英。
さて、なんか不満ばっかり抱えてるみたいな出だしですが、
喜んで読んでます!だんだんわかってきた蒼君の過去とか、
今回から帰ってきてくれた神代教授とか
(キャスティングは仲村トオルあたりでいっか←適当)
極彩装飾の不気味な館とか、嫌いなわけないじゃん!
ではでは、ネタバレ感想行ってみよ!
さて、今回事件が起こるのは日光にある『碧水閣』。
関係者はその系列ホテルを取り仕切っている巨椋一家です。
不連続殺人事件で複雑な家系には慣れてきたのですが、
これもなかなかに複雑です。
問題の中心は、ホテル経営権を握る社長を、
創設者幹助の直系である月彦にするか、
妾の血を付く秋継にするかというもの。
ちょっとややこしいので謎と解決を箇条書き
・真理亜はどうして病院から出てこないの?→実は”たか”=真理亜
・幹助は真理亜が見た通りフェレッティを殺したの?
→フェレッティはカテリーナを止めようとしてナイフを奪っただけ。
・幹助が和洋折衷にこだわったのはなぜ?
→焦がれるカテリーナと自分との同化を望んだ
・百合亜が自殺したのはなぜ?
→幹助のために無理やり愛してもいない人の子を孕ませた
・深春を襲ったのは千秋、共犯は弥陀
なんかしっくりしないなーと思ったら、
館の謎と殺人事件の謎の関連があんまりないってことかな?
それぞれが独立した謎で、しかも殺人事件の方は
京介さん絡んでないし…なんか…なんか違うんだよ!
面白いし、本格なんだけど。なんかしっくりこなーい!
これは諦めてキャラブックとして読んだほうがいいのか…。
なんだろう、誰にも共感できない…。
幹助の貫いた愛は独りよがりな子供じみた偏愛、
真理亜は確実に百合亜の自殺の原因を作り、救われるべきでない、
星弥はイタリアから実家に帰るべきじゃなかったし、
千秋と弥陀の意見もわかる気がする。
なんかお前ら大人やろ!と言いたくなるような、
正直すぎる人が多い。
探偵たちの軽妙な会話は楽しいし面白いんだけれど、
漫才の台本をそのまま見ているようでなんかしっくりこない。
ううー(´Д⊂なんか批判するなら読むなよと言われそうだけれど、
好きなんですよ!好きがゆえに厳しくなっちゃうんですよ!
全部シリーズ読みますよ!大ファンですよ!
ファンの人ごめんなさい!ほんとに!
そして解説の倉知さんおもしろすぎ!
倉地さんってこんなお茶目な人なんですねw