- アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)/早川書房
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さて、本日はクリスティ『アクロイド殺し』です。
ミステリ初心者なら『そして誰もいなくなった』『オリエント急行殺人事件』
そして本書を読め!というほどの名作だそうです。
海外文学苦手な私ですが、ミステリー小説好きな諸先輩方から
これだけは読んどけ!と言われたので拝読にいたりました。
以下壮絶なネタバレ感想になりますので、
未読の方は是非読んでからいらしてくださいねー。
おいおい、アガサ・クリスティは100年も前にこんなことやっちゃってんのかい!?
という感じでした。これがもう推理小説界では古典なの!?
すごいわ…すごすぎるわ。クリスティ全部やっちゃってるわ。
アクロイド殺しというタイトル通り、とある村で
ロジャー・アクロイドというそれなりの資産家が殺されます。
その事件を前後して義理の息子のラルフ・ペイトンが失踪、
さらに関係者達が自分の保身のために嘘をついていることによって、
事件は迷宮入りしかけます。
しかし、引退後のペポカボチャ作りに勤しんでいたポアロが召集され、
事件は徐々に解決へと導かれていきます。
今回も長編ですが、死ぬのは一人です。
ポアロの丁寧な事情聴取、実地捜査がポアロの隣人の
シェパード医師の手記(ここポイント!)という形で記されていきます。
この作品はフェア・アンフェア論争がかなりあったようですが、
解説の笠井さん曰くこれは「一人称視点の小説」ではなく、
あくまで「手記」だからフェアなんだとか。なるほど。
そしてこれは「推理小説のタブー」を犯したのではなく、
「現代小説の暗黙のルール」をぶち壊したれっきとした推理小説なんだとか。
確かに…。
そして否定派の筆頭がヴァン・ダインだと聞いてまたビックリ。
悔しいっていう気持ちもあったのかなー。
最後ポアロは犯人に逃げる時間を与えますが、
暗に死ねって言ってる…よね?これ。
ポアロって結構怖いところあるんだとちょっとビックリ。
先生が死んじゃったら、お姉さんがどうなるんだろうと
寂しい気持ちになりました。先生死なないでー(´;ω;`)
四人で麻雀やってる会話とか楽しかったじゃん!
だから罪を償って帰ってきてー(´;ω;`)
本作ではやたらポアロがヘイスティングス大尉を褒めちぎります。
ポアロもののワトソン役だそうで、
私はまだ彼が出てくる話を読んでいません。
これから長い長いポアロの旅に出るとします!