台南散歩 本と映画と番茄炒雞蛋探しの旅⑦ 虱目魚(サバヒー)追跡行 台南 足立倫行著読んで。サバ | ・・・   旅と映画とB級グルメ と ちょっと本 のブログ

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アジアの人波、海の道

「虱目魚(サバヒー)追跡行 台南」 足立倫行著 読んで
台湾の魚市場である。珍しい魚は幾種類の見ることができたが、その中でももっとも数量が多く、かつ正体のわからないのがサバヒー(虱目魚)という魚だった。
一見、日本のニシンに似ていなくもない。が、体色はもっと青みがかった乳白色、尾びれが発達していてV字型に長い。日本では見たことがない魚だが、この魚の入荷量は抜群に多く、しかもほかの魚がすべてプラスチック製の籠に入れられているのに、これだけは頭の上に整然と竹籠に詰めてある。
一体どんな魚なのか?魚市場業務部に勤務する方に尋ねてみた。
「養殖魚ですよ、台南の方のね。昔から台湾ではスープにしたりお粥に入れたりして何百年も食べてきた魚だけど、最近では台北ではあまり食べなくなりましたね。小骨が多くて面倒だし、台湾の生活水準が上がって、スズキやハタのような、以前は高級魚とさかな魚が手軽に買えるようになりましたからね。」
「どうして虱(しらみ)の目の魚て書くのですか?」
「台湾語でサバビーって発音は虱目魚って字だからね。日本時代の呼び名の名残じゃないの?これが日本語だとマサバでしょ?}
「マサバ?まさか」
台北魚市場の取り扱い量第一位の魚はテラピア、二位がサバビー、三位がマナガツオ。年間約3600トンに及ぶサバヒーは台湾南部の台南市、高雄近郊から運送されてくるという。
僕は、台南市に行ってみようと思った。
台北から高速バスおよそ4時間、こと台南は熱帯の町である。そこそこに椰子やバニヤンやバナナが繁り、陽光きらき眩しく、吹く風も熱い。
台南はまた、食道楽の台湾でも名だたる食い倒れの町だ。
有名な海鮮料理店、(阿霞飯店)にサバヒーの試食に訪れた。
主人が作ってくれたサバヒー料理は炸虱魚肚、つまり腹の部分のフライだった。サバヒーは脂の乗った腹の部分が一番おいしいとされているのだ。
ところが、これがいけなかった。同時に出された、ほかの海鮮料理は、カラスミ、スッポンのスープ、メイン・ディッシュの蒸した蟹飯、どれも申し分ない珍味なのに、なまじ期待がおおきいせいか、サバヒーのフライだけがいけない。味は単なるアジフライ風の小骨が多い分に、よけいに食べにくい。 主人は申し訳なさそうに。「昔からもっぱらスープようでしたからね」
翌日僕は、台南市の郊外の海埔新生地に台湾省水産試験所台南所の丁所長を尋ねた。広島大学水産学部に学んだ台湾養殖魚界の第一人者である。
「さっそくですが、まず名前のことですけど、なぜ虱(シラミ)と全然似たところのないサバヒーを虱(シラミ)の目の魚と言うのでしょうか?」
尋ねると、丁所長はニッコリ笑い、研究室の片隅の冷蔵庫を開いてカチカチに凍ったサバヒーを一尾、手に下げげ戻ってきた。
「ごらんなさい、これ。両目が脂肪性の膜で被われているでしょう?」
「だから、塞目魚と書いてサバヒーと言うのです。麻塞目魚と書いてサバヒーとも呼ぶ。それがいつのころから音だけが残り、虱目魚という同じ音の字を当てられたです」
奇妙な名前の由来、マサバと混同、この謎が解けた。
丁所長によると、サバヒーは台南市を中心に300年以上前から養殖されているという。台南市から25キロほど離れた試験場一帯見渡す限り養殖池だがその多くがサバヒーのもの。金銭的には最大のエビの養殖もおこなわれている。
「海に近いこのあたりの土地は砂利混じりの平坦地で少し掘ると海水が流入する。もともと農耕には向きません。でも、だからこそ、海水産の魚の養殖に適していたわけです。
「成長は早く、一か月で約10センチ、五六カ月もすれば体長40センチ重さ400グラムになって、こうなると出荷できます」
「サバヒーに関してはいろいろありますよ。何しろ鄭成功以来の養殖ですからね」
「ええ、サバヒーの養殖はあの鄭成功の台湾統治とともに始まったとされています。だから国聖魚とか安平魚とか別名もあるんです」
安平古堡(あんぴん こほう)は旧称を奧倫治城(Fort Orange、オラニエ城)、熱蘭遮城(Fort Zeelandia、ゼーランディア城)、安平城、台湾城ともいう、1624年に建設された台湾で最も古い城堡。建城以来、オランダ統治時代にはオランダ東インド会社による台湾統治の中心地として、また鄭氏政権時代には3代にわたる王城として使用されていた。

本文より

缶詰とふりかけ

安平運河 正面が海へ

安平古堡(あんぴん こほう)は旧称を奧倫治城(Fort Orange、オラニエ城)、熱蘭遮城(Fort Zeelandia、ゼーランディア城)、安平城、台湾城ともいう、1624年に建設された台湾で最も古い城堡。建城以来、オランダ統治時代にはオランダ東インド会社による台湾統治の中心地として、また鄭氏政権時代には3代にわたる王城として使用されていた。

 

この東に干潟や内海がある。

 

台南の北西部に広がる干潟や内海は養殖池が多い

製塩業とサバヒーの養殖は伝統産業でした。

 

 

食べたサバヒー

 

小満食堂でサバヒーの腹身のショウガネギ煮つけ 脂が乗っておいし

い。

 

サバヒーのスープ 最高に旨いフィシュスープでした。