2022年最後の舞台鑑賞は…、
水上のオペラパレス♪新国立劇場でした。
クリスマスシーズンの定番『くるみ割り人形』です。
ところで『くるみ割り人形』って、どんなお話? と聞かれたとき、スラスラと答えられます?
私ね、何だか曖昧な把握なんですよ。
娘や孫たちが入っていたバレエ団の発表会や定期公演で、もう何度も観ているのですが、そういうときってダイジェスト版なんですよね。
主人公は少女クララ(ハイジのお友だちではありません)、クリスマスイブにドロッセルマイヤーおじさんからくるみ割り人形をプレゼントされます。そして、それを弟のフリッツが壊してしまうのよね。
あとはクララの夢の中の話になって、ネズミとおもちゃの兵隊が戦ったり、雪の国に行ったり、お菓子の国に行ったりして、それぞれの場面に素敵な音楽と踊りが披露されます。
どの場面もワクワク、ウキウキ、楽しいけど、それぞれのつながりがイマイチ分からない…。
…で、子ども向けに短縮したものじゃなくて、ちゃんと起承転結のある『くるみ割り人形』を観ておこうと思って、新国立劇場に出掛けました。
『くるみ割り人形』の世界初演は1892年で、マリウス・プティパの台本、弟子のレフ・イワーノフの振付だそうです。
その後、1934年にワシリー・ワイノーネン版が、1984年に英国ロイヤルバレエ団によるピーター・ライト版が発表されています。
それぞれ、ちょっとずつ演出が違うのね。
新国立バレエ団の『くるみ割り人形』は、2017年初演のウェイン・イーグリング版で、少女クララとドロッセルマイヤーさんの甥っ子との淡い恋を主軸に、物語が展開されます。
謎の紳士ドロッセルマイヤー氏には甥がいるのです。
主演男性ダンサーは、甥っ子とくるみ割り人形と王子の三役を踊ります。ハードだわ…。
女性ダンサーは、オトナなったクララと金平糖の精ね♪
クララの夢の中では、その甥っ子がネズミの呪いでくるみ割り人形になってしまい、しかもネズミとの戦いで壊れるんだけど、クララの愛で呪いが解けて、王子になって、パ・ド・ドゥ♪♪♪ という分かりやすいストーリーになってました。
プロローグで、悪ガキのフリッツがおもちゃのネズミでいたずらするエピソードが伏線となって、夢の中の物語で回収されます。
そして、夢の中でオトナなって、愛に目覚めた少女クララは、現実世界でも精神的にオトナになっていて、悪さばっかりしてるフリッツのことも優しく赦して、姉らしくふるまうというラストシーンで終わるのです。
な~るほど! ガッテン! ガッテン! の『くるみ割り人形』でした。
ストーリーがどうであれ、バレエはすてき~