少し忘れてしまったので、古典力学の量子化:量子力学(1)を考えながら再掲します(重要でないところは省きます)。
・量子物理学の大きな特徴(古典物理学との比較において)
「演算子(\(Operator\))による物理量の表現」\(&\)「実験結果に対する確率的予測」
・演算子(\(Operator\))による物理量の表現
一次元の例では、例えば 座標変数 \(q\) とすれば、運動量 \(p= -i\frac{\partial }{\partial q}\)
この例を運動量空間で表すと、逆に座標を微分演算子で表すことになる。
この際に重要なのは、運動量と座標が、常に \( [ p,q ]= -i\) という正準量子化 (\(Canonical\; quatization\)) の関係を満たすこと。
・さらに一般的な量子化の規則
注目している系の古典的なラグランジアンとその一般化運動量 \(p_{i}\) および一般化座標 \(q_{i}\) を探し、それらに対して
という正準交換関係 (\(Canonical\; commutation\; relation\)) を設定すれば、その系を記述する量子論(の演算子)に到達する。
・実験結果に対する確率的予測
運動量を微分演算子と見なす表示では、座標 (および時間)を変数とする波動関数 (\(Wave\;function\)) \(\psi ( q,t ) \) より行われる。
その \(\psi ( q,t )\) が従う運動方程式(シュレディンガー方程式: \(Schrödinger\; equation\))は、系の量子論的ハミルトニアン(古典的ハミルトニアン \(H( p,q )\) の中で、\(p\) を量子論的演算子 \(-i\partial /\partial q\) で置き換えたもの)を用いて
と与えられる。
・状態ベクトルと確率振幅
量子系の状態は状態ベクトル (\(State\; vector\))で表すことが出来る。
波動関数 \(\Psi ( q,t )\) で記述される系を考える。
この系で、ある物理量 \(A\) の測定をして\(A_{n}\) を得られる確率振幅(\(Probability\; amplitude\))は、波動関数の言葉では
である。(但し \(A\psi _{n} ( q )= A_{n}\psi _{n} ( q )\) )
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\(A_{n}\) は演算子 \(A\) の固有値、\(\psi _{n}\left ( q \right )\) の固有関数であることと、それらが直交することを説明する必要がある。
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この積分は連続無限個の成分 \(( q )\) を持つ二つのベクトル \(\psi\) と \(\Psi\) の内積と見なすことも出来る。
ベクトルの成分は座標系に依存する。しかし、ベクトルそれ自体は座標系とは無関係。
→ 量子論の場合も、ベクトルの成分(波動関数)よりもベクトルそのもので系を記述する方がより一般的。
・状態ベクトルでの表現
\(\Psi( q,t )\) を第 \(q\) 成分とするベクトルを \(|\Psi ( t )\rangle\) 。
左から掛る「波動関数の複素共役」に対応するベクトルを \(\langle \Psi( t )|\) と書く。
・確率振幅の状態ベクトル表現
状態 \(\Psi\) の中に \(\psi _{n}\) を見出す上記の確率振幅も状態ベクトルを用いれば
と表すことができる。
・波動関数の状態ベクトル表現
座標を変数とする波動関数 \(\Psi( q,t)\) は、状態(粒子)を座標 \(q\) において見出す確率振幅。
→ \(|\Psi( t )\rangle\) と粒子が \(q\) にいる状態を表す \(|q\rangle\) の組み合わせ \(\langle q|\Psi ( t )\rangle\) ということになる:
・シュレディンガー方程式の状態ベクトル表現
シュレディンガー方程式も状態ベクトルの時間変化(シュレディンガー描像)として
と、表す方が、より一般的で応用範囲が広い。
・反応による状態の変化(遷移)の状態ベクトル表現
量子力学では相互作用も一般的に演算子で与えられる。
ex) \(|\psi _{1}\rangle\) という状態に \(V\) という相互作用が 働いた結果 \(|{\psi _{1}}'\rangle\) になったとすれば、
したがって、\(V\) の作用により、\(|\psi _{1}\rangle\rightarrow |\psi _{2}\rangle\) という遷移が起こる確率は
で決まることになる。
量子力学ではこの確率を求めるのが重要な課題の一つ。
この点は場の量子論( \(Quantum\; field\; theory\)) に進んでも全く変わらない。
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どうも、確率振幅(\(Probability\; amplitude\))という言葉の定義が曖昧ですね。上の記事では「確率振幅=波動関数」のように読めます。ここにあるように、「古典的な (普通の) 波では振幅の 2 乗がエネルギー密度を与えるので、それにヒントを得て『2 乗 (の絶対値) が確率になるものが確率振幅』という言葉を持ち出した」ようなのです。それなら、「波動関数」のみで良いのでは?とも思います。まあ、漠然と「波動関数」というと古典的な波を示す場合もありますから、それもナンダカナーって気もしますね。。
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