「インド独立の志士『朝子』」読了のこと | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

先日、インド人のアシャ・チョードリー女史が亡くなられた。私がインドのブッダガヤにある印度山日本寺に駐在していた当時、日本寺ゆかりの古いご僧侶方たちから「朝子さん、朝子さん」と呼ばれていた、日本語の流暢なインド人女性がアシャ女史だった。

 

迂闊にも死亡記事を拝見するまで、この方がインド独立の志士であることも知らず、駐在同期のH師に「インド独立の志士『朝子』」(白水社)という本を教えて頂いて、このほど読了した。印度山日本寺のことは以下のように書かれていた。

 

「アシャは元気を取り戻すべく、新しいことを始めようと決意した。次男のサンジャイが1981年に結婚してから独立していたこともあり、時間に余裕ができていた。

彼女が選んだのは、ビハール州の仏教聖地・ブッダガヤにある印度山日本寺で日本語通訳のボランティアをすることだった。日本寺は、日本の仏教各宗派が参加する「国際仏教興隆協会」によって1973年に開設された寺院で、仏教の進行や研究に取り組むほか、邦人旅行者の保護活動なども行う施設としての役割も担っていた。

アシャはインドの新聞に掲載された日本関係の記事を翻訳する仕事に加え、日本からの訪問客の案内を任されるようになった。交通費のほか、毎月3000ルピーの手当も支給された。」

 

慎んでご冥福をお祈り致します。

 

 

                    合掌

 

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