アジアの三十七道品 | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

仏舎利で有名な韓国の通度寺(トンドサ)の境内に、三十七道品(さんじゅうしちどうほん)と八正道(はっしょうどう)を記した小さな石塔が建っている。

 

三十七道品とは四念住、四正勤、四神足、五根、五力、七覚支、八正道を併せた初期仏教の修行体系で、その中でも特に大事な八正道が、通度寺の石塔の下部に刻んである。

 

「マハパリニッバーナ経」の日本語訳である「ブッダ最後の旅」(岩波文庫)の96頁にも三十七道品のことが出て来るし、初期仏典のみならず、大乗経典各種にも三十七道品のことが説かれている。

 

身近なところでは「阿弥陀経」の中に「五根、五力、七菩提分、八聖道分」と極楽浄土の鳥たちが謳う場面があるが、これは三十七道品のことを述べている訳だし、「ダライラマの般若心経入門」(春秋社)33頁にも三十七道品の説明があるから、チベット仏教でも三十七道品が大事にされているのがよく分かる。

 

もしも韓国の通度寺をお参りして、この石塔を見つけて頂くことができたなら幸いだ。

 

 

                      おしまい。

 

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