ご僧侶の話 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

時々お手伝いに行くご寺院に新しく入った若い男性職員が、お坊さんに直接話しかける時に「僧侶」と呼びかけているので、さすがに見かねてさりげなくお伝えしてみた。

 

一般企業だったら社内の人間に対して「社長さん」とか「部長さん」のように敬称を付けず、「社長」「部長」と呼ぶのが社会常識だと思いますが、一般の方がお坊さんに「僧侶」と呼びかけるのはおかしいです、私としてはお寺の職員が自分のお寺のお坊さんのことを外部の方に対して説明する時に「僧侶」と呼び捨てにすることにすらも疑問があるくらいですが、それはお寺によって考え方が違うのでさて置くとして、直接お坊さんに話し掛ける時には「ご僧侶」と呼んだ方が良いと思います、私の口から言うと、自分からお坊さんが偉いから「御」を付けろと言ってるみたいで甚だ申し訳ないけれど、とお話してみたら、大変物わかりの良いその職員さんは、私の申し上げている要点をよく理解して下さったようでした。

 

そう言えば、大きな観光寺院に一般の参拝客としてお参りした時に、お坊さんからは拝観料を取らない慣習のお寺さんだったのですが、受付の職員さんに「ご」を付けず、「僧侶ですか?」と尋ねられたことが何度かあって、とても違和感がありました。

 

敬うために「ご僧侶」と言え! と言っているのではありません。

言葉遣いは難しいなあという話です。

 

 

                   

                         おしまい。

 

※「ホームページ アジアのお坊さん 本編 お坊さんの呼び方」もご覧ください。