無貪着な話 | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

タイの高僧プッタタート比丘の「観息正念」(三橋ヴィプラティッサ比丘日本語訳)は、呼吸に集中するアーナパーナ・サティ瞑想の詳細かつ明快な解説書だが、一言で要を尽くせば「愛着を離れる」方法を、微細に説いている内容だとも言える(例えばPDF版62頁「第14課程:愛着を解消する」などを参照のこと)。

ところで「佛教語大辞典」(東京書籍)には、「執着」や「貪着」といった見出し語は見えるが、「愛着」は出ていないから、この言葉は伝統的な仏教語よりも新しいのだろう。何にしても、「執着を離れる」ということは仏教修行における何よりの眼目で、それに当たるパーリ語(もしくはサンスクリット語)も数々あるが、私の手元にある英文のヴィパッサナ瞑想解説書(「VIPASSANA MEDITATION The Path to Enlightenment」)では「tanha」を主に使用し、英語では「attachment」と訳している。

「attachment」は「執着」を表す仏教英語としてよく知られているが、さて、日本語の「執着」もまた、普通に「執着が多い」といった現代語の用法でよく使われるし、それに対して「無貪着」(無頓着)といった言葉もある。

現在では、良い意味でも反対の意味でも使われる「無貪着」ではあるが、「愛着を離れる」という意味の言葉が日常的に使われているのだとしたら、この「無貪着」という言葉、なかなか悪くないと思う。

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※お知らせ※
ここ最近の内に「プッタタート比丘 係」にご連絡頂いた皆さまにおかれましては、その後のお返事や発送作業が大幅に遅れており、誠に申し訳ございません。

ブログ管理者の遠方への法務その他の事情により、ご連絡頂いた皆様には大変ご迷惑並びにご心配をお掛け致しており、心苦しい限りです。

先日来、お伝えしておりますように、タイの高僧プッタタート比丘による「仏教人生読本」「観息正念」(三橋ヴィプラティッサ比丘日本語訳) PDF版 CD-ROM頒布に関しては、2017年4月1日以降、頒布作業申し込み窓口を縮小させて頂くことになりましたが、入れ違いにお申し込み頂いた方や是非とも三橋師訳で読んでみたいという方、またこれらの件に関するお問い合わせをして下さった方への対応はさせて頂いて参りました。

にも関わらず、近々にご連絡頂いた皆様へのご対応だけが、現在、滞っている状態です。

お待ち頂いている皆様には2017年12月20日以降に、順次、発送作業を再開させて頂く予定ですので、大変、失礼並びに勝手ながら、今しばらくの間、ご容赦頂ければ幸いです。

尚、この件に関する以前に記載していた申し込み方法については、こちらをクリックして下さい。



以上、取り急ぎ皆さまにはご連絡まで。
ご法縁ある全ての皆さまに改めて深くお詫び申し上げます。

                             合掌