有名な一休道歌「世の中は 食うて糞して 寝て起きて さてその後は 死ぬるばかりよ」という狂歌には、「食うて稼いで 寝て起きて」というバージョンもあるが、要は「糞して」るだけだろうが、働いていようが、さほど人生に差はないということなのだろう。
我執たっぷりにこの世を謳歌してキリキリ暮らすのも、悩みや辛さにさいなまれつつくよくよ暮らすのも、その本質はこの歌の内容以上でも以下でもない訳だけれど、先日、とある年配の方が、私らは毎日昼寝してテレビを見て、ちょっとそこらへんに出かけて、このまま死ぬのを待つだけの、こんな生活で良いのかなあと仰っておられるのを、たまたま聞いた。
折角キリキリもくよくよもない、ゆったりとした生活をされているのなら、その暮らしを謳歌すれば良いのではないでしょうかとその方に申し上げて、その後、詠んだ拙い狂歌が一首、
食うて寝て 糞する楽しさ 有難さ この世のことは とにもかくにも

おしまい。
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