「袈裟ころも ありがたそうに 見ゆれども これも俗家の 他力本願」(一休道歌)
差し障りのない程度に申し上げますが、私の知っていたさるお師匠さんは、お坊さんになって間もない頃の私が、法衣のクリーニングをどのようにすれば良いかお尋ねすると、さあ、自分の衣は化繊やから、丸洗いでアイロン当てるだけやけどなあ、とさらっと仰られました。
その方は衣だか法衣鞄だかの剥げた所を黒のマジックペンで塗って修繕されたこともあるそうで、もう亡くなってしまわれたその師匠が、奇を衒うのでも、自慢げにでもなく、ごく自然にそうして過ごして来られたあり様を、今も見習いたく思っています。
さて、如法衣の使用頻度が甚だしく、裂け目が出来て、そろそろ新調すべきかなと思った時に、いや、待てよ、裂け目くらいなら、当て布をすれば直せるのではないか、そう言えば光永圓道大阿闍梨も、ご自身で白衣(びゃくえ)を修繕してアイロンを当てておられたな、袈裟は元々、糞掃衣(ふんぞうえ)と言って、不要な布を継ぎはぎすることから始まったものなのだから、よし、ここは一つと思って拙い一句、
一張羅 否応なしに 糞掃衣
おしまい。
※お知らせ※
タイの高僧プッタタート比丘の著作の
三橋ヴィプラティッサ比丘による日本語訳CD、
アーナパーナサティ瞑想の解説書「観息正念」、
アーナパーナサティ瞑想の解説書「観息正念」、
並びに仏教の要諦の解説書「仏教人生読本」を入手ご希望の方は
タイ プッタタート比丘 「仏教人生読本」「観息正念」改訂CDーR版 頒布のお知らせをご参照下さい。
タイ プッタタート比丘 「仏教人生読本」「観息正念」改訂CDーR版 頒布のお知らせをご参照下さい。
※ホームページ「アジアのお坊さん」本編も是非ご覧ください!!