私の好きな短編集 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

江戸川乱歩の生前から出ていて、今も版を重ねている新潮文庫の「江戸川乱歩傑作選」、これはとても良い編集だけれど、読みたい乱歩作品はこれ1冊では間に合わないので、乱歩に関してだけは、何冊か買い直して繰り返し読んでいる。

ただ、今のうちに読み直しておこうと思った他の短編小説に関しては、出来たらコンパクトに一人の作家について、1冊の本を読むだけで済ませたい。

例えば、谷崎潤一郎の初期の探偵小説を読みたいと思ったのだが、講談社文芸文庫の「金色の死」、絶版になっている集英社文庫の「谷崎潤一郎犯罪小説集」、中公文庫の短編選集である潤一郎ラビリンスの内の、怪奇小説、犯罪小説、その他の各巻などを見てみたが、ちょうど1冊に読みたい全ての短編が入っていなかったので、分散して買うのは持ち物を増やすだけだと思って止めにした。

エドガー・アラン・ポオに関しても、人類史上、ポオが始めてミステリ=推理小説というものを創始した5つの短編が1冊に収まっている本なんか、ないだろうなあと思っていたら、中公文庫の「ポー名作集」が、ポオのミステリ5編と一緒に「黒猫」と「アッシャー家の崩壊」を収めているという、誠に理想的な編集だったので喜んだ。

さらに英語の教科書に出て来るような、ごくごく有名なO・ヘンリーの代表作だけ読み直したいと思ったら、これも探すと光文社文庫の「1ドルの価値・賢者の贈り物」に、「賢者の贈り物」「最後の一葉」「二十年後」「よみがえった改心」などが、みな入っていたので、有り難く読んでいる。

選集、アンソロジーに関しては、選者・編者の見識・好み・選択眼に関する評価をよく聞くけれど、単純に私の読みたい作品が1冊に纏まっている本が、私にとっては良い選集だ。



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