2、3年前に出た著作で、ヒマラヤの雪男の正体に迫った「イエティ」(根深誠)という本を、やっと読んだ。
山岳家である著者が、西洋諸国によるヒマラヤの踏破・征服・侵入の時代から後、次第に西洋人によって雪男伝説が形成されていく過程を解き明かす中で、イエティの正体がチベットヒグマであると特定する。
ヒマラヤ周辺の諸部族における伝承と、西側諸国の雪男に関する認識の齟齬を、論理的な考証から指摘する辺りも、なかなかに緻密だ。
と言っても、これは学術論文ではなく、著者の長年のこの地域への訪問を蓄積にした旅行記的体裁なので、読み物としても楽しく読める。何より出版社が山と渓谷社であるということ自体が、本書の性格と、その内容の好ましさを物語っている。
ちなみに余談ながら、とある仏教関係者の方で、チベット系の諸言語に堪能な方がいて、その非凡な情報量を訝しんだお偉方たちから経歴を聞かれると、私は昔、ヒマラヤで伝説の雪男イエティをを探しておりましたと言って、周囲を煙に巻く方が居るのだが、この人の方が、よっぽど伝説だなあと…。
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