台湾 苗栗県の希少な山猫 | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

先月、私が台湾の苗栗県から帰って来たばかりの、7月31日付の朝日新聞に、苗栗の記事が出ていた。インターネット上ならともかく、日本の新聞で「苗栗」という文字を見ることは余りないので、嬉しく思った。

記事の概要は、苗栗県の三義という町をバイパスが通る予定だったが、そこには石虎という名の絶滅に瀕した希少な山猫がいるので、計画が見直されることになったというもので、大変、重要かつ興味深い記事だから、詳しくは当該の新聞記事やインターネットをご参照頂きたい。

ところで、私の方はと言うと、この新聞記事の内、苗栗がらみで気になった事柄だけを取り上げさせて頂くのだが、まずはこのバイパス建設の発端となった現地の渋滞は、道沿いにある人気の麺屋さんに車が並ぶのが原因だと、その新聞記事に書いてあった。

何年も前、私が初めて三義を訪ねたのは、彭雙松先生という旧知の台湾人の方の案内だったのだが、その時に、その麺屋さんにも連れて行ってもらい、三義訪問が好印象だった私は、この麺屋さんのことも含めて、ホームページ「アジアのお坊さん」の中で、「台湾苗栗県奇聞」というページを作り、ブログ「台湾 苗栗県 南庄郷・三義郷へ行こう!」などでも紹介させて頂いたものだ。
 
今回の新聞記事でも、三義は「木彫りの街」と表現されているが、ホームページで紹介させて頂いたように、仏像を始めとする彫刻のお店が立ち並ぶ中に名産のお菓子屋さんなどもあり、近くに大きなお寺もある三義は、とても楽しい街だ。

しかし、あれから何年もたち、大陸から安い仏像が流入し、また良い顧客だった日本人が不況の影響で余り買い付けに来なくなり、といったこともあり、街もいろいろ大変ですとは、先月お会いした彭先生の談。

さらに、新聞記事の中には、「忘れられた町・苗栗」という表現があり、なるほど、私はたまたま、縁あって苗栗県を何度も訪れているが、台湾全体では、そういう位置付けにあるんだなと思った。

と言うのも、台湾国際角川書店から、「台北Walker」「高雄Walker」の他に、「台中Walker」「新竹Walker」「桃竹苗Walker」などといった雑誌が出ているのだが、新竹や桃園と違って、雑誌の中で紹介されている苗栗は、温泉やイチゴ狩りや原住民(先住民族)といった、のどかな記事ばかり。苗栗市内には、結構、良いお店もあるのだが、台湾人にとっての苗栗は、秘境とは言わないまでも、自然の多い土地というイメージなのだろう。

ともあれ、今回の朝日の記事は、大変に貴重だった。ちなみに、この記事を書いた台湾在住の日本人記者の方は、先日の彭湖島での飛行機事故や、台湾名産の愛文マンゴーの歴史についてなども、最近、記事にしておられたから、今後、気を付けて、この方の書く記事に注目して行きたいと思う。

 
 
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