インドのヒンドゥー教寺院における転倒事故について。 | アジアのお坊さん 番外編

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旅とアジアと仏教の三題噺

 インドの寺院や聖地では、しばしば参拝者が押し寄せて将棋倒しになり、転倒した人が大勢、負傷している。日本の新聞でも時々報道されているが、とりあえず手元にある資料を挙げてみる。

・1999年1月、南インドのケララ州のヒンドゥー聖地で、丘の上に詰めかけた参拝者100人が負傷。

・2005年1月、西インドのマハラシュトラ州の寺院で火災があり、信者300人が死傷。

・2008年10月、ディワリ祭で賑わうジョドプールののヒンドゥー寺院で200人以上の参拝者が転倒。

・2010年3月、北インドのウッタルプラデシュ州のアシュラムに詰めかけて転倒した信者100人が負傷。

 今年のホーリー祭はもう済んだが、旅行者でもたまたまインドのお祭に出くわして、あの熱狂に巻き込まれた人は多いだろうと思う。

 日本でお寺参りの最中に事故に合ったら、何でお寺参りしてるのに災難に合うんだ、神も仏もあるものかと疑問を持ったり、反対に信心のおかげでこの程度の災難で済んで良かったと思ったり、いろんな考え方をする人があるだろう。
 
 しかしインド人たちのハレの日の熱狂と信心深さを思えば、寺院参拝中に転倒して亡くなったインド人たちは、至福の内に息絶えるものなのか、はたまた喧騒と怒号の内に痛みを以って負傷したものか。インド人ならぬこの身には、知る由もない。

「アジアのお坊さん」本編も、
是非どうぞ!!