とある文化ホールの改修工事をした時のお話しです。・・・
ちょっとテマのかかる物件です。・・・
館内放送をデジタル波とミキシングして
館内の一部のテレビで見れるようにする工事でした。・・・
と言っても普段やっている仕事のアレンジなので
各チャンネルのレベルさえきっちり送ってやれば・・・
まぁ・・・専門的なお話はその辺にしておいて・・・
どうも嫌な予感がする場所でした。・・・
病院とか学校とかの現場でもそうなのですが・・・
あの・・・あぁ~ここにもいるんだナ・・・みたいな・・・
嫌な空気感というか・・・でも仕事なのでしかたがありません・・・
休館日に元受の松○さんと測定機器を担ぎながら現場内をうろうろ・・・
ダレもいませんのであたりはシ~ンとしています。・・・
その・・・シ~ン・・・のむこうで・・・
ぺたぺたぺたぺたぺた・・・子供の足音・・・
休館日の文化ホール・・・
しかも一般の人が入ってこれる場所ではありません・・・
ましてやこんなところに子供がいるはずがありません・・・
だが、元受の松○さんには聞こえていない・・・ん~・・・
言うべきか・・・黙ってょ・・・
しばらくして松○さんが「なんだかオレ・・・頭が痛いんだ・・・」・・・
そんな松○さんの足元には・・・
ガッチリ口と目を見開いたオカッパ頭の子供の姿・・・
その髪の毛からは滴が垂れている・・・ずぶ濡れ・・・
全体的に見て・・・グレーで透けている・・・
ぶるぶる震えている・・・そんな・・・子供の姿が・・・
頭痛を訴えた松○さんを見上げている・・・
「松○さん!・・・何か見えましたか?」
「おいおい!変なこと言い出すなョ!怖くなるじゃないか!」・・・
私には見えました。・・・でも・・・黙ってょ・・・