SUSPIRIA (1977)
今月いっぱいで閉館する布施ラインシネマのラストショーで
ホラー映画の名作『サスペリア』を観て来ました!
【4Kレストア】版での上映で、43年前の作品とは思えないキレイな映像でした。
本作は劇場公開当時‘決して ひとりでは見ないでください’というインパクトのある宣伝文句で、
まだ10歳くらいやったボクも当時話題になったことをよく覚えています。
今回の鑑賞は子供の頃にTVで見て以来でした。
DVDのお手頃価格のやつがなかなか出ないんで(^^ゞ
言わずと知れたダリオ・アルジェント監督の傑作ですが、
これまた言わずと知れたゴブリンの有名な音楽が、オープニングから(これでもか!)っちゅーくらい流れて、(もしかしたらずっとかかるんやったけ?)と思うほどでしたが;^^
ほどなくして静かなシーンとのメリハリがついてきます。
ただし、中盤の静かなシーンでは若干ウトウトしてしまう時もありました←
本作のストーリーはけっこうシンプルなんですよね。
だから、ネタを知ってて見てたら 展開に引き込まれるほどではなかったです。
しかし、先に書いたゴブリンのスコアがかかり出すと一気に緊張感が増して、
本作の面白さの半分以上はゴブリンの功績じゃないかと思うほどでした♫
いや、アルジェントの極彩色が強烈に印象に残る鮮烈な映像と
今聴いても先鋭的で神経を逆なでするようなゴブリンの音楽との
奇跡的な融合が本作を傑作たらしめたのは間違いありません!!
そして、今回の鑑賞で驚いた?のが主役のスージーを演じたジェシカ・ハーパーの可愛さ(#^.^#)
子供の時は純粋に恐怖を味わう余裕しかなかったのか、
主役の女優さんがこんなに可愛かった記憶がありませんでした(^^ゞ
だから今回の鑑賞ではいい意味で【アイドル映画】的な楽しみ方もできましたね^^
そういえばアルジェント監督は美少女時代のジェニファー・コネリーで『フェノミナン』撮ってたもんな~!
ただし本作では、美少女をウジ虫プールに放り込むようなw悪趣味なことはしていませんww
でも、忘れてたんですが、ウジ虫が出てくる気持ち悪いシークエンスはあって
ここらへんのイヤ~な演出も見事です。
とにかく神経を逆なでするようなショックシーンの数々で、
見ながら(この作品こそ『鮮血の美学』という邦題が合うんじゃ?)と思いました^^
冒頭のショックシーンからとにかく素晴らしいです! ホラー映画として!!
アルジェント監督の虐殺シーンは残酷さの中にも美学を感じるんですよね。
アルジェントの作品を久しぶりに見たので、屋根裏からパンフレットを出してきましたが、
面白かった『フェノミナン』はもちろん、作品としてはいまいちな印象の『シャドー』も
その殺しのシーンは鮮烈に記憶に残っています。
本作のもうひとつのキモは、舞台になるバレエ学校とその寮の造形とデザインですね。
どこまでが本物で、どれがセットなのか知らないんですが、
もし実際に住むとしたら、少なくとも日本人の感覚からしたら悪趣味極まりない色使いやと思います。
でもこれがアルジェントの映像にはピタリとハマる!!
部屋にある飾り物なんかも計算し尽くされていると思われる物ばかりで、
美術スタッフのセンスも相当高いのが分かります。
しかもそれらのアイテムが恐怖演出にもつながる巧妙さ!!
罠として使われた針金のシーンなんかトラウマものですよ。
よくこんなの考えたな、と;^^
どんな監督にも旬な時期はあるとボクは昔から思ってるんですが、
アルジェント監督はまさに本作を撮っていた時が一番冴えてたんじゃないかと思います。
だって、冒頭の 自動ドアが開くだけのシーンですら なんか怖いんですから(^^ゞ
おそらく本作の鑑賞が、布施ラインシネマで映画を観る最後になると思います。
この映画館での一番の思い出は、家族で観に行った『塔の上のラプンツェル』で
観終わったあとで家族で一番興奮してたのがボクやったwwことですね^^
もうチビたちも大きくなって友達と映画に行くようになりました(^^ゞ
最後の最後に、ずっと観たかったホラー映画の名作をスクリーンにかけてくれて感謝です♡
閉館する29日も上映する予定です
素晴らし過ぎるラインナップ!!!
街の映画館っていいですよね(^.^)
布施ラインシネマ、一生の映画の思い出をありがとうございました!!