先日、九条のシネ・ヌーヴォに http://www.cinenouveau.com/
初めて行って観た『ほとりの朔子』は、余韻が全くさめないどころか
(また観たい!)と思わせてくれるので、早速二回目を観に行って来ました!
今日は朝の回
昔はあった ‘街の中の映画館’って感じがなんか落ち着きます^^
今は、商業施設の中に入ったシネコンばかりやからね。
【ネタバレあります】
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まぁ、ネタバレっていう言葉がいい意味で不必要なくらい、いたって普通のストーリー。
それでも、何回も観たくなるのは、作品そのものが持つ空気感がとても心地よいからです。
洋画で言えば個人的には『あの頃ペニー・レインと』以来の心地よさです♡
ボクが一番好きな邦画『時をかける少女(2010年の仲里依紗ちゃん版)』の空気感ももちろん大好きでしたが、
この『ほとりの朔子』にはもちろんタイムトラベルみたいな物語の仕掛けはない。
浪人生の18歳の女の子が訪れた、海に近いのどかな街で過ごすほんの数日を静かに描いているだけです。
淡々とした展開とも言えるのに、なぜここまで引き込まれるのか?
それは、登場人物たちの会話や仕草がすごく自然で、まるで目の前の会話を見ているような気分になるからです。
二階堂ふみちゃんの素晴らしさは言わずもがなですが、
本作を観るまでは知らなかった古舘寛治さんや太賀くん、大竹直さんの演技が見事でした!!
ドラマチックなシーンは皆無に等しいから、逆にすべてのシーンに小さなドラマを感じます。
二回目でストーリーも人物設定も分かってるから、いい意味でホワンとした感じで^^スクリーンを‘眺めて’いましたが、
それがとても気持ち良かった♪
一回目では気づかなかった、さりげない伏線的な部分も分かって、あらためて深田晃司監督の脚本の上手さにうなりました。
よく練られてる脚本なのに、‘作為的な感じ’がしないのが素晴らしい!!
たいしたことないストーリーでも、展開はサクサク進むから全く退屈しないし、
初見ではアッサリし過ぎに感じたラストシーンも、この作品らしいものであったことがよく分かりました。
朔子と同じ年代の、将来に対して漠然とした不安を持っている若い方に観てもらいたいと思いましたね。
ボクも若い頃はあったから(笑) 朔子や孝史の言いようのない不安な気持ちがよく分かる気がしました。
大人になったらなったで不安はあるもの。
でも、それには より現実的なものが絡んできて、社会に出る前の朔子や孝史が抱く不安とはニュアンスが違う。
だから、漠然とした不安を抱いている二人がなんか羨ましくもありました。
将来の夢がハッキリ見えないということは、実は無限の可能性があるということでもあると思うから。
社会に出て二十年以上も経てば、もう先は見えてきます。
少なくともボクは見えてきた(^^ゞ
だから、行く当てもなく、線路をウロウロして、駅で夜を明かす朔子と孝史が、なんか 楽しそうにも見えました。
決して、楽しい状況じゃないんやけどね。
二人が立ち寄る店での前衛的なパフォーマンスは本作のカラーとは違う印象を受けましたが、
大人だって辛いんだよ、ということを伝えたかったのかな。
あの二人はなにかを感じたのではないでしょうか。
続編は絶対ない類の作品ですが、
その後の朔子と孝史がどうなったのか気になります^^
一番大好きな漫画『めぞん一刻』の裕作と響子さんのその後がいまだに気になるのとww近い気持ちかも^^
つまり、本作の朔子と孝史は それほど魅力的やったということです、ボクにとって。
みんなどこか頼りないところもあるけど、愛すべき登場人物たちに、
心が落ち着く街や海の風景。
一回目以上に楽しめたから、また観に行きたいなぁ~!!!(^.^)/~~~

シネ・ヌーヴォでは月曜日先着30名、この
