読み聞かせで、国語教科書に出てくるお話を読み聞かせしておく事は、後々、国語を好きになるのにとても有効だと考えています。
近年、学習内容が複雑になり、文章読解よりも言語操作(レポートを書く、チラシ・ポスターを作るなど)に重きを置く様になったため、
一つの作品をじっくりと読む時間が足りなくなってきています。
同じ作品でも、授業で慌ただしく読んで、先生の質問に答えて、テストを受けるより、
小さいうちから、何度も聞いて、自分で読んで、内容が理解できている中で、自分で質問を考えて、みんなで話し合う方が、確実に血となり、肉となると思います。
教科書に扱われているお話は、当該学年で押さえてほしい「単語」、「表現」、「漢字」、「道徳的内容」がしっかりと入っており、
子ども達がその内容を身につけることで、人間的に成長できるものとなっています。
ということで、前置きが長くなりましたが、小学校4年生の国語教科書 上巻(光村図書)に掲載されているお話をご紹介します。
「春のうた」草野心平 作「げんげと蛙」より
冬眠から目覚めたカエルの気持ちを歌った詩ですが、この詩集には、冬眠に入る前の「秋の夜の会話」という詩も入っていて、
「ほっ 嬉しいな」という言葉の意味がより深く理解できる様になっています。
「白いぼうし」あまんきみこ 作「ー車のいろは空のいろー白いぼうし」より
「一つの花」今西祐行 「今西祐行全集 第四巻 一つの花」
「一つだけ、一つだけよ。」戦争のため、あらゆる物資がかき集められ、食べ物も着るものも、家を建てる資材すら無かった時代。
赤ちゃんが、食べ物を欲しがっても、あげられる量が限られていた時代。
戦争で、兵隊に取られるお父さんは、駅のホームに咲いていた一輪の花をゆみこにあげます。
「ランドセルは海をこえて」内堀タケシ
アフガニスタンに使用済みのランドセルを送る活動があるそうです。このブログでも何度か海外の子ども達の話題を扱っていますが、
だんだん良くなっているとはいえ、世界中で助けを必要としている子ども達はたくさんいますね。今年から光村版の教科書に掲載される様です。
「忘れもの」高田敏子(少年詩集⑧枯れ葉と星)より
夏休みの終わりの日、私が子どもの頃は、宿題の山に追われて、明日からまた学校が始まることに慌ててきましたが、
今の子ども達は、どのように受け止めているのでしょうか?すこし、しんみり、でも新学期の開始を予感させる清々しい詩となっています。
「ぼくは川」坂田寛夫(ジュニアポエム双書10 夕方のにおい)
自分を川に見立てて、表現した詩です。基本形として頭に入っていると、山とか、海とかいろいろ表現の方法を変えて楽しめそうです。
「〔いろいろな意味を持つ言葉〕とる(部分)」川崎洋(川崎洋少年詩集 しかられた神様)より
5音、5音のリズムで、「はっけよい。すもうとる。」など、いろいろな「とる」が並びます。自分で続きを考えるもよし。「はる」など別の言葉で詩を考えてみるもよし。
「山ねこ、おことわり」あまんきみこ(ー車の色は空の色ー白いぼうし)より
「白いぼうし」ともう一作。背広をつけた山ねこが松井さんのタクシーに乗って来て…。
ここまで、
小学校4年生の国語教科書 上巻に載っているお話でした。(本当は短歌教材がたくさんあったのですが、原典を辿るのが難しく、ごめんなさい🙇♂️)
ようやく、下巻もまとめる事ができました。↓