猿の大敵ニシキヘビ
昨日25日は農林省の稲刈り式があり、庶務担当と冷蔵庫の入出荷管理者以外は全員出かけて留守でした。
隣のおAMCも殆どの職員が出かけており、パロからだけでも50人以上が出かけています。
首都ティンプーにある政庁(タシチョゾン)の横に農林省の管轄の田があり、春は田植え、秋は稲刈りの儀式が農林大臣が参加して行われており、昨日も8時現地集合で出かけています。
そこでは最新式の脱穀法を行うとのことで、稲刈り機を使うことと、先日隣のAMCが実験していた刈り取ったその日に脱穀する方式を行うと書かれていました。
従って、農林省の出先機関の職員も集めて行う程の作業量ではなく、あくまで儀式です。
従って一人で試作をしようと研究室の鍵を貰いに庶務の部屋に行くと、職員がカギを持って稲刈りに行ってしまっているので鍵は無いとのこと。
「研究室で試作をしたいのだが。」と言うと「タクシーで届ける。」と言うので待っていたが結局届かず。
たまに荷物を乗合タクシーで届けてもらうことがあり、タクシーが宅急便の役割もします。
仕方がないので資料を読んでいたら農林省のホームページに「Pipethonが猿を追っ払う」と言う記事だありました。
pipethonという言葉が判らず、辞書を引いても出てきません。
どんな内容か知りたくて記事を読んでいたらこんな内容でした。
シェムガン県のゴシン郡は1年中野生動物に襲われ農作物の被害に悩まされています。
熊、イノシシ、猿、鹿、山嵐などの野生動物が出没しますが、一番の被害は猿だそうです。
カカシを立てたり、波打鉄板に紐をつけ家に紐を引き、家から紐を引き鉄板の音で脅したり、見張り小屋で寝ずの番をしたりしています。
ところがある農民の独創的な考えで猿を寄せ付けなくなりました。
その農民は他の村へ行った帰り、灌漑用水路として使われていた黒いポリエチレンの薄汚れたパイプを
見つけ拾ってきました。
ブータン人は物を簡単に捨てますが、使える可能性があればまたすぐ拾ってきます。
その薄汚れたパイプがある日巨大なニシキヘビの似ていることを思いつき、畑の中に少しだけ見えるように置いて置きました。
そうしたら、猿がピタッと来なくなりました。
猿はニシキヘビが大嫌いなのです。
ところが猿は学習効果があり、あちこちからニシキヘビを観察するのですぐばれてしまいます。
だから2週間おきにその薄汚れたポリエチレンパイプの位置を変えているそうです。
これでしばらくは猿の被害は無いそうです。
pipethonとはpipeとpython(ニシキヘビ)を合わせたブータンの造語でした。
嘘のような、冗談のような話がブータンの農林省のホームページに載っています。