大学の合併が目に付くようになってきた。慶応と共立薬科大の件が最も報じられたようだが、武蔵工業大学、関西学院大学等の今後実施予定のものも含めると、もはや見逃せない数になっている。

直感的に言えば、大学運営は規模が大きいほうが有利な面は多い。規模を効かせた運営の効率化は言うに及ばずだが、知名度、ブランド力、社会への影響力、人脈、等のソフト的な付加価値も大きくなりやすい。巨大化するのは当然の流れともいえる。この業界のベクトルは銀行・金融のそれに近い。

だが、その割には合併が進んでいないという印象も一方で受ける。少子化というはっきりとした競争激化の要因が眼前にそびえ立つにも係わらず、大学の合併は年にせいぜい数件である。比較の仕方に議論の余地はあるが、いずれにしても企業のM&Aに比べて多いとは言えまい。

原因を探ると、学業ならではの2つの課題に辿り着く。

1つは、「理念」レベルの統合が難しいこと。特に私学では、創立者の理念が強く影響を及ぼしている。例えば同じ宗教であったり、創立者が近しかったりする場合は別だが、大抵の場合は理念の統合が論理的にも心情的にも難しいようである。利潤の追求、という究極的な理念が一致している企業とはそこが違う。

もう1つは、卒業生の心理。特に、母校が「吸収合併」をされる卒業生の心理は想像に難くない。学生の就職、寄付金の収集など、大学が卒業生に頼るところは小さくない。卒業生にそっぽを向かれては、大学の価値が薄れてしまう。自ら身売りする形の提案は、ここで頓挫することもあるようである。

冒頭に書いたように、M&Aによる拡張の効用は小さくないが、2つの課題を乗り越えられるパートナーを探すことが、大学M&A成功の主要な要件となるようである。
先刻、ポルトガルから帰国した。

最大の苦難と目された成田-ロンドン線の13時間を思わぬ座席アップグレードで存外楽に乗り切ったと思えば、ロンドン-リスボン線の僅か2時間が到着遅延により2時間の待ちぼうけで草臥れる。但しその間、空港でシャンパンをあおり気分は爽快。

大幅に遅れて予約していた宿に着くと、オーバーブッキングで泊められない(1ヶ月前に手配したのに・・・)と告げられ、同系列支店に移送。憤慨したまま辿り着くと、そこには交通至便な立地の上に、☆が余計に1つつくホテルがそびえ立つ。うはっ。

ネットの事前予約で座席を確保した帰路。リスボン-ロンドン線は隣席に巨体(推定150kg - 注:通常のシートベルトは着用不能。何か特別なベルトが持ち込まれる)が現れ、まさかの苦行を強いられる。一方、ロンドン-リスボン線は最前席を確保し順風満帆。

禍福(かふく)は糾(あざな)える縄(なわ)の如し。(字がわからなかったので辞書をコピペ)
来週一週間、やや遅れたが夏休みを手に入れた。やや恐縮もするが、週単位の休暇は2年ぶりなので、罰も当たるまい。

今回はポルトガルを訪ねることにした。苦手のヨーロッパを克服できるかが大きな鍵となる。しかしながら、干した鱈が名物、という素朴さは、居心地のよさを保証しているに等しい。ポルトワインに舌鼓を打ちながら、飛行機の重量制限オーバーにならない程度に肥えてこようと思う。

金曜日の残務が山積するこの状態では土曜の起床すら覚束ないが、機上の人となってから果てしなく眠れるので何とかなるであろう。何とかならなければ、近々投稿があるに違いない。