アメリカのプロバスケットボールリーグのNBAが、過去の試合映像を悉くデジタルアーカイブで管理し、誰もがインターネットで容易に検索し閲覧できる仕組みを整備する取り組みを少し前から行っている。

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20092624,00.htm

技術、考え方の双方でさすがアメリカと思わせる取り組みだ。上記記事の中にもあるが、必要とする人に映像を提供するという美しい目的の裏に、映像ライブラリから得られる収入が相当に見込まれている。NBAは慈善事業の担い手ではないので、収益性に確信を得てシステム構築をはじめとする巨額投資に踏み切っていることは疑いない。ここで思うのは、かくも儲かるビジネスなのかということだ。

卑近な例を用い、日本のプロ野球で同じことをやったらどの程度の収益が見込まれるかを、野球ファンと目される知人数名に少し聞いてみた。結果は、個々のユーザーへの課金さえ無ければ、相当な数の需要が見込まれるという感覚であった(結論とするにはやや乱暴だが)。多くが、往年の名シーンを懐かしみ、それらの閲覧を望む声だった(なお、全く無根拠だが、どうもプロ野球ファンは懐古主義者が多いように思う)。

そして現状、NBA.comで提供されている無償の映像も大半が広告付きであり、この事業における広告収入も、程度は別にして収益源として確立されている。また、アーカイブ公開による副次効果も期待できる。例えば往年の名シーンは、ファン層の拡大や興味の深化に伴う収入増にも寄与することとなろう。

やり方次第では採算性も期待でき、現実味のない話ではないように考えられる。

但し、大きな壁が一つある。権利問題だ。テレビ局もこの問題により番組配信に四苦八苦しているが、同様の問題がこの事業にも発生する。NBAがどのような仕組みでこの課題を克服したかは研究中だが、言葉の壁でまだ本質が掴めていない。いずれにせよ、解決の道筋が見えぬことには夢物語の域を超えず、ゆえに誰もが思いついても着手できずにいるのであろう。

何とかならぬものか。